【ソウル聯合ニュース】米政府が北朝鮮の核・ミサイル開発に関与したとして、中国企業を初めて制裁対象に加えた。北朝鮮による今月9日の5回目核実験以降、国連安全保障理事会による追加制裁の採択にあいまいな姿勢を示してきた中国が、これを機に態度を変えるかどうかが注目される。

 米国の財務省と司法省は26日(現地時間)、核兵器とミサイルの開発に必要な物資を北朝鮮に密輸したとして、中国の遼寧省に拠点を置き北朝鮮との事業を手掛ける「遼寧鴻祥実業集団」の中核貿易会社「丹東鴻祥実業発展」と同社幹部4人を刑事訴追し、制裁対象に加えたと発表した。同社と4人の米国内の資産は凍結される。

 財務省は制裁の理由について、安保理の制裁対象に含まれている北朝鮮の朝鮮光鮮銀行に代わって大量破壊兵器の拡散に関わる金融サービスを提供していたためと説明した。

 北朝鮮の核・ミサイル開発に関与した第三国の企業と個人に米国が制裁を下した意味は大きい。その内容と形式において、制裁対象国と取引する第三国の政府や企業、機関を制裁する「セカンダリー・ボイコット」の性格を帯びているためだ。

 具体的な容疑を基に特定の中国企業を制裁したことから、北朝鮮との取引だけを理由に第三国の企業や機関に広範囲な制裁を加える厳密な意味でのセカンダリー・ボイコットとは異なると言えるものの、北朝鮮制裁の強化に対する米国の強い意志の表れであることには違いない。今回の措置は、中国企業が北朝鮮との違法取引を続け、中国当局が安保理の追加制裁採択に協力しないなら、厳しい独自制裁も辞さないという「警告」の意味を持つというのが大方の見方だ。

 米政府はすでに発効した北朝鮮制裁に関する国内法に基づき、セカンダリー・ボイコットを行使するための全ての法的権限を持っている。また、2月に公表された国連報告書には制裁対象の北朝鮮企業と関わった中国企業数十社が記載されている。米国がその気になれば、いつでも中国企業を新たに制裁対象に加えられるということだ。

 問題は、安保理の追加制裁に中国がこの先どのような態度をみせるかだ。既存の制裁をさらに強化することには中国も異論はないだろうが、民生目的の北朝鮮産鉱物輸入や北朝鮮への原油輸出制限の強化などで、韓米が納得できるだけの誠意ある姿勢を見せるかどうかは不透明だ。

 中国は自国企業に対する米国の独自制裁の広がりを防ごうと、遼寧鴻祥実業集団に対する厳しい調査と処罰の動きを見せているという。米国は同集団にとどまらず、北朝鮮と取引をする全ての中国企業にセカンダリー・ボイコットを行使するつもりで、中国への圧力を継続すべきだろう。