【ソウル聯合ニュース】韓国政府がストライキにより生産に多大な支障が出ている現代自動車に対し、緊急調整権発動の検討を視野に入れていることが分かった。

 雇用労働部の李基権(イ・ギグォン)長官は28日、「政府は、現代が早期に労使間の合意を引き出せずストを続ける場合、韓国経済と国民の雇用に与える影響などを考慮し、法や制度に基づく対策を講じ、ストを収束させる」との方針を示した。雇用労働庁で開かれた「公正な人事評価モデル発表会」で述べた。

 法や制度に基づく対策とは、韓国の労働組合法に規定された緊急調整権を意味するとみられる。緊急調整権は、労働組合の争議行為が国民の日常生活を危うくする恐れがある場合に発動する措置。

 緊急調整権が発動されると、該当する労組は30日間、ストまたは争議行為が禁止され、中央労働委員会が調整に入る。調整に失敗した場合は同委員会の委員長が仲裁裁定を下すことができ、裁定は労働協約と同じ効力を持つ。

 現代の労組は7月19日から同日まで22回のストを行った。これにより12万1167台の生産が滞り2兆7000億ウォン(約2475億円)の損失が発生した。26日には12年ぶりの全面ストも実施した。

 李長官は「現代と関連がある数多くの中小企業の被害が雪だるま式に増えている」と指摘。その上で、「対話と妥協でなくストで主張を貫こうとする前時代的な交渉や争議行為のパターンを変えるべきだ」と述べた。