【ソウル聯合ニュース】韓国北西部の黄海上で7日、中国漁船の違法操業を取り締まっていた韓国海洋警察の高速艇が中国漁船の体当たりを受けて沈没した事件をめぐり、韓国政府は中国への抗議を強めている。一時は蜜月関係をアピールしていた両国関係は米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」の韓国配備問題で緊張局面に入っており、韓国政府は中国に対し、言うべきことは言う姿勢を鮮明にしている。

 韓国外交部の趙俊赫(チョ・ジュンヒョク)報道官は11日の定例会見で、「韓国政府としては中国政府が今回の事件の重大性や深刻性を認識し、韓国の水域を侵犯して違法操業中だった中国漁民が韓国の公権力に深刻な挑戦行為を行ったことを直視することを望む」と厳しく批判した。

 中国外務省の耿爽副報道局長は10日の会見で、同事件について、「状況を調べている」として、「韓国が両国関係や地域安定の大局的な側面から冷静かつ理性的に問題を処理することを望む」と述べるにとどめた。韓国海洋警察隊員が命を落とすところだった事件に対する反応としては「消極的すぎる」との声が上がり、批判的な世論が高まった。

 韓国外交部は9日に東北アジア局の審議官が在韓中国大使館の総領事を呼んで遺憾と抗議の意を伝えたのに続き、11日には金炯辰(キム・ヒョンジン)次官補が邱国洪・駐韓中国大使を呼んで抗議する異例の措置を取った。「弱腰外交」との批判を払拭(ふっしょく)する狙いがあるとみられる。

 趙報道官は「全ての外交ルートを総動員」し、体当たりをした船舶と船員の摘発や処罰を中国側に求める方針を示した。中国が消極的に対応する場合、両国の新たな対立要因に発展する可能性も排除できない。