杉田水脈氏が考える保守「皇室・神社・日本語がなくなると日本は日本でなくなる」「保守同士でいがみ合っている」と分断も危惧

 政治資金収支報告書の不記載、いわゆる裏金問題をきっかけに一度は議員職から身を引いた前衆議院議員・杉田水脈氏が、今夏の参院選で自民党から公認を得ることになった。裏金問題では政倫審に出て説明することもなく、また過去には問題発言をきっかけに政務官を辞任することもあっただけに、野党からは公認について厳しい声も飛んでいる。ただし、保守派の杉田氏には、熱心な支持者も集まっている。杉田氏は「ABEMA Prime」に出演、自身が考える日本の保守について語った。

【映像】自身の発言を謝罪し深々と頭を下げる杉田水脈氏

 裏金問題のほか、LGBTの人々や、アイヌ民族・在日コリアンに対しての発言が問題視、さらには人権侵犯と認定されたこともある杉田氏。それでも今夏の参院選では自民党からの公認を得て、比例区での出馬が決まった。背景には、杉田氏を支持する保守層の票が見込めるという見方もあり、2ちゃんねる創設者のひろゆき氏は「杉田さんは差別発言を喜ぶような人たち、民族差別を喜ぶような人たちの支持を自民党の比例区に投票させるための装置」とも表現した。

 熱心な保守層に支えられる杉田氏は、現在の日本の保守をどう捉えているか。「保守派と言われる人たちは、憲法改正を実現しようということは、たぶん一致している。もしくは伝統文化や教育の部分もしっかりやろうということも一致していると思う。賛否両論あるかもしれないが、歴史認識もそうだ。ずっと日本が戦後、謝り続けてきていることに対して、もうちょっと毅然とした態度を取ろうということに対しても一致している人は多い」。

 ただし、一部でも意見が異なると、保守派の中でも対立が生まれているという。「大枠は一致しているのに、結構みなさん仲が悪くて、すぐケンカをしてしまう。支援者同士がいがみ合ってしまうことが、ネットの社会でも行われている。ちょっとでも一方の味方をすると、もう一方の支援者の人たちが全員、敵に回る。保守派同士でも、物が言いにくいような状況だと感じて、もったいない」と、保守派の中でも分断が進んでいると述べた。

 その中で、杉田氏が保守派として最も重要視しているものは何か。「やはり万世一系の皇室をいただく日本という国であるということ。それから日本語を大切にすることだ。私は皇室と神社、日本語がなくなると、日本は日本でなくなると思っている」。また憲法改正については「まだ日本が主権を回復してない時にGHQが英語で作ったのを訳したのが今の憲法。『てにをは』の間違い1つ直せていないというのが日本の現状なので、そういったことも含めて直していきたい」と語った。

 保守派とはいえ、日本が直面する問題は現実を見ている。政治学者で高千穂大学教授の五野井郁夫氏は「時に保守は、変わらないだけではなくて、制度疲労を起こした時、『これはもうそろそろ難しい』という時は変わる。ただ守るだけが保守じゃない」と指摘されると、杉田氏も「そこはすごく私も大事だと思う。どこを変えてどこを変えないべきなのか。ずっとこのまま変わらないことはあり得ない。さっき申し上げた3つの軸は絶対だが、今例えば移民の問題もいろいろあるが、何が何でも全部を排斥しようと言っているわけではない」と、急速に増える移民に対して、しっかりと受け入れの体制を作り上げるべきだと述べた。

 杉田氏の意見について、脳科学者の茂木健一郎氏は「どの国でも生存本能はあると思う。これは日本だけの話ではなく、世界中だ。杉田さんを見ていていつも思うのは、日本だから杉田さんは目立つが、グローバルに見るとそれこそアメリカでも、ヨーロッパでもいろいろなこと言っている人がいて、杉田さんの主張は、その中で特にエキセントリックなわけではない」と発言。パックンも「世界から見れば、言い方は悪いかもしれないが、大した保守じゃない。もっと完全に極右の方が世の中にいっぱいいて、あちこちの政権を握ろうとするぐらい勢いが増してきている。我が国(アメリカ)でも今、分裂がすごく激しくて、こういう冷静な議論ができなくなっているぐらいだ」と述べていた。
(『ABEMA Prime』より)
 

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