昨年12月に54歳で亡くなった中山美穂さんが一人二役で主演した、恋愛映画の金字塔とも言われる「Love Letter」の国内公開30周年を記念した4Kリマスター版の初日舞台あいさつが4日、東京都内で行われた。出演した豊川悦司(63)、酒井美紀(47)、岩井俊二監督が登壇し、中山さんの思い出などを語り合った。
劇中で豊川は、中山さんと一緒に舞台となる北海道・小樽を訪ね、酒井は中山さんの高校時代を演じた。
岩井監督は「いまだに美穂ちゃんの死が受け止められていませんが、その後にこの作品を4Kにする動きが出て、向き合って編集する作業も苦しかったけれど、美穂ちゃんに喜んでほしくて間に合わせました」とあいさつ。「この作品は、公開したとき阪神大震災や地下鉄サリン事件などがあって、映画なんてという空気の中で消えてしまいそうな作品だったけれど、中国や韓国の人たちにも愛されるようになって広がっていった魔法のような作品でした」と語った。
豊川は「僕の中では『Love Letter』は美穂ちゃんの代表作です。ガラス工房のシーンで初めて彼女にお会いしたんですが、『初めまして』のあいさつに彼女は『お待ちしておりました』と答えてくれました。現場では2人とも話さない間柄で、12時間一緒にいて口をきいたのは3言ぐらいだったかなと思い出すこともあります。でも、ぼーっと並んで座っているだけなんですが通い合うものがありました」と懐かしんだ。
酒井は「中山美穂さんみたいになりたいと芸能界に飛び込んだ私のデビュー作品で、原点です。現場のロケバスで初めてお会いした。私は16歳の少女で、中山さんはまぶしすぎて見えないくらいの美しさでした」と憧れの人との出会いだったと振り返った。