地方公務員の中でも職員数が多い傾向にあるのが、幅広い行政事務を担当する「一般行政職」です。総務省が発表した「令和5年4月1日地方公務員給与実態調査結果」によれば、一般行政職の学歴別職員数構成は表1のようになっています。
表1
出典:総務省「令和5年4月1日地方公務員給与実態調査結果」を基に筆者作成
一般行政職においては大学卒が最も多く70.9%を占め、次いで人数が多いのが高校卒の21.0%となっています。
高校卒の一般行政職における平均給料はどの程度なのでしょうか。総務省の公表した「令和5年4月1日地方公務員給与実態調査結果」内「表−13 団体区分別、経験年数別平均給料月額 一般行政職(高校卒)」を参照すると、都道府県に勤める高校卒職員の平均給料の月額は、令和5年度の段階で31万8916円となっています。
対して、大学卒の一般行政職の平均給料をみてみましょう。同調査結果内「表−12 団体区分別、経験年数別平均給料月額 一般行政職(大学卒)」より、令和5年度の都道府県に勤める大学卒職員の平均給料月額は32万77円となっています。単純計算で1161円の差額と、一見して大きな差は見受けられません。
しかしながら、生涯年収を予測する場合はこれまで述べてきた給料=基本給だけでなく、上乗せされる諸手当についても考慮する必要があります。
一例として、役職手当に着目してみましょう。総務省の発表した「令和5年4月1日地方公務員給与実態調査結果」から、都道府県における高校卒職員の役職者割合を整理したものが表2です。
表2
出典:総務省「令和5年4月1日地方公務員給与実態調査結果」を基に筆者作成
係長及び相当職の高卒者は総数の4分の1以下、部(局)長及び相当職では1割以下となっており、管理職クラスへの昇進については現状、大卒者が多数派であることがうかがえます。諸手当を含む生涯年収については、この役職に占める割合の差が影響する可能性もあるでしょう。
地方公務員の一般行政職では、管理職への昇進人数に学歴による差がみられることから、キャリアアップの道筋による役職手当の差がついた場合、生涯年収が開く可能性があります。大学進学にかかるコストや勤続年数の差と、得られる経験・知識をてんびんにかけ、キャリアを歩む本人が納得できるプランを選びましょう。
総務省 令和5年 地方公務員給与の実態 令和5年4月1日地方公務員給与実態調査結果 第1 調査結果の概要(22、26、27ページ)
総務省 令和5年 地方公務員給与の実態 令和5年4月1日地方公務員給与実態調査結果 第2 統計表I [基幹統計調査関係]一般職関係 第1表〜第3表の5(253ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー