お米の通販サイト「福井の米屋」定期便登録件数が急増…昨年秋の7倍超に 新規登録が一時停止の事態

 全国的な米価の高止まりや品薄感を受け、米卸売りの福井精米(福井市森行町)が展開するインターネット通販の取り扱いが急増している。政府の備蓄米放出方針が明らかになった1月ごろから、昨夏の米騒動の再来を危惧する大消費地などからの申し込みが相次ぎ、定期便登録件数は昨秋の7倍超に。急増を受けた在庫管理の一環で5月から、定期便以外の販売や定期便の新規登録を一時停止する事態となっている。
 同社は10年ほど前、お米の通販専門サイト「福井の米屋」を立ち上げた。IT技術を活用した品質管理と、生産者から直接買い付けることで価格を抑え、送料無料、平日正午までの注文での即日発送などを売りに利用者を伸ばしてきた。届く頻度や量を利用者が選べる定期便は、昨秋までに登録件数を700件余りまで積み上げてきた。
 同社によると、登録件数の増加が始まったのは昨秋ごろから。店頭からコメが消えた令和の米騒動の影響もあり、2024年内には1500件超まで倍増。1月にコメの価格高騰を受けて政府が備蓄米放出を表明すると、さらに急伸。一度に150キロを注文する、事業者とみられる注文があることも踏まえ、同月中に新規申込枠の縮小や従来は無制限だった購入量を1回当たり20キロまでに制限することになった。
 その後も登録は伸び続け、5月には5200件に到達。同社の担当者は「新規登録のほとんどが関東や関西、中京などの大消費地。備蓄米放出の表明で、昨夏のような米不足の再来を危惧しての駆け込みとみられる」と分析。昨秋以降、順次価格を見直しているものの直近の販売価格、福井県産コシヒカリ10キロで9280円についても「都市圏の店頭価格に比べると割安感があるのか、登録枠を設けるとすぐ埋まっていった」と話す。
 現在は一般販売を一時停止しており、定期便の新規登録も5月中旬から休止した。
 登録者の急増、定期的な価格の見直し、販売制限と「これまではとても考えられない」(担当者)状況も、同社は今後の継続顧客の定着に向けた機会と捉える。担当者は「まずは定期便登録者へ確実にお届けすることを徹底していく。それが未来のお客さま、県産米のファン獲得につながっていけば」と話した。

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