プロオンリーではありません。アンチ大慣性モーメントにおすすめ。『タイトリスト GT4ドライバー』【ヘッドデータ分析で判明】

今回はPGAツアーで高評価を獲得しているGTシリーズから『タイトリスト GT4 ドライバー』を紹介します。クラブ設計家の松尾好員氏によれば「兄弟モデルと同様の重心設計へのこだわりがあった」といいます。やさしさとフェードバイアスの『GT2』、操作性とドローバイアスの『GT3』と比較すると性能が見えてきました。

“GTシリーズ“は操作性にフォーカスした設計

GD 今回はタイトリスト『GT4』ドライバーを分析していただきます。過去に兄弟モデルの『GT2』、『GT3』を分析しましたが、2モデルで共通していたことは、過去作と比べて「重心深度が浅く」設定されていました。『GT4』はどんなドライバーになっているんでしょうか?

松尾 重心深度に関しては兄弟モデルの変化と同様なことが起こっています。過去の“4シリーズ“と比較してみると、『TS4』が37.8ミリ、『TSi4』が36.5ミリ、『TSR4』が36.6ミリ、そして『GT4』が35.1ミリとなっています。重心深度が浅くなっていることは「GTシリーズ」の共通設計と言えます。元々、“4シリーズ“はヘッド体積が430cc(カタログ表示)と小さく、低スピンと操作性を意識したドライバーが多いのでコンセプトはブレていないと感じます。

GD より重心深度を浅くすることで低スピンで飛ばすことを目指したヘッド設計になっているわけですね。他メーカーのドライバーを見てみると大慣性モーメントを狙い、ヘッドが大きく重心も深い設計が多いですが、その真逆を行っているように思います。

松尾 慣性モーメントが大きいとヘッドを操作することが難しくなります。打点がブレたとしてもヘッドが動きづらいようになっています。なのでスウィング中にフェース管理を誤ると修正するのが難しくなるわけです。「大慣性モーメントヘッドが上手く打てない」、「ボールがつかまらない」、と感じる人は一定数はいらっしゃると思います。

GD 大慣性モーメントドライバーは、ベテランゴルファーのようにパーシモンやメタルのような小ぶりヘッドで、フェースローテーションを行いながら飛ばしていた人はしっくりこない可能性があるわけですね。

松尾 そうです。ですから「GTシリーズ」のような操作性が良いドライバーは試してみると良いと思います。

GD 他に『GT4』はどんな特徴がありますか?

松尾 ヘッドの慣性モーメントと低重心率を見ると、ヘッドの慣性モーメントが基準値の4600〜4799g・㎠に対して、『GT4』は4225g・㎠と小さくなっており打点ブレに対して強いヘッドではありません。次に低重心率は基準値の62.0〜63.9%、『GT4』が58.0%と低重心設定で、スピン量を抑えて飛ばすことにフォーカスしたヘッド設計になっています。

GD では『GT4』ドライバーはどんなゴルファーにおすすめですか?

松尾 浅い重心深度、小さいヘッド慣性モーメント、低重心率の低さから万人が使えるヘッド設計にはなっておりません。言い換えるとある程度、芯でミートできて振り切れるパワーのあるゴルファーは強い打球で飛ばせるドライバーです。

低スピンで強弾道

ここからは実測データをもとに凄腕シングルでもある松尾氏にクラブ分析と試打レポートをしてもらいます。試打および計測ヘッドは10.0度、シャフトは「TOUR AD DI-6」(フレックスS)です。掲載数値はすべて実測値となります。

クラブの長さは45.38インチとやや長く、クラブ重量が319.3グラムと「非常に重く」、そしてスウィングウェイトがD5.0と「非常に大きい」ので、クラブの振りやすさの目安となるクラブ全体の慣性モーメントが299万g・㎠と「非常に大きく」なっています。計測数値のみで推察するとドライバーのヘッドスピードが「50m/s」くらいのゴルファーにとってタイミング良く振りやすくなっています。

投影面積は小ぶりで、全体に丸型のオーソドックスな形状、兄弟モデルの『GT2』や『GT3』と比べてフェース面のバルジ(丸み)がきれいに付けられ、フェース面のトウ側に逃げ感が出ています。アドレスでは『GT2』や『GT3』のような強いオープンフェースではなく、スクエアフェースの設定です。

実際に試打したところ、リアルロフト角設定が10.5度と大きいおかげで、『GT2』や『GT3』よりもボールが上がりやすいイメージが出ています。試打シャフトは素直なシナリ感で振りやすく、インパクトの再現性が良かったです。インパクト音は「GT2→GT3→GT4」の順に少しずつ高くなっている感じです。そしてクラブ重量が重く、スウィングウェイトがとても大きいので、しっかり振り切るにはかなりのパワーが必要です。

ヘッド体積が442ccと小ぶりなヘッド設計から、『GT2』や『GT3』と比較するとヘッドの重心深度が「さらに浅く」設定されています。インパクト付近をレベルにスウィングしやすく、スイートスポットの高さが低いので、低スピンの鋭い弾道を打ちやすくなっているのが大きな特徴です。

2018年の『TS4』から始まった4シリーズですが、小ぶりなヘッド、浅い重心深度、低いSS高さは踏襲されています。ヘッドの慣性モーメントが4225g・㎠(基準値:4600〜4799g・㎠)と小さく、寛容性が高いヘッドではありません。一方でヘッドの操作性を判断できるネック軸回りの慣性モーメントが6639g・㎠(基準値:7000〜7299g・㎠)と小さく、インテンショナルに弾道を操作できて尚且つ、ボールがつかまえやすいヘッド性能と言えます。

フェースの反発性能は『GT2』や『GT3』と同様に標準的ですが、バックスピンが抑えられる重心設計なので、スピン量が多いゴルファーにとっては試打してみる価値があるドライバーです。

※週刊ゴルフダイジェスト2024年11月5日号「ヘッドデータは嘘つかない!」より

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