『モンスターハンター』など、人気作を手がけるゲームソフトメーカー「カプコン」(本社:大阪市中央区)の初の大規模展覧会が、「大阪中之島美術館」(大阪市北区)で開催中。体験型コンテンツが盛りだくさんの空間で、ゲームの世界を体感できる。
■ 新旧の波動拳が炸裂…体験コーナーが続々1983年の創業以来、国内外で数多くのヒット作を開発してきた「カプコン」。同展では、原画や資料だけでなく、最新デジタル技術を通してゲーム誕生の壮大なプロセスや創意工夫を紹介する。
会場は、歴史、テクノロジーの進化、ファンタジーとリアリティ、ゲーム作り体験の4エリアで構成され、同社プロデューサーの牧野泰之氏は「この展示会のためにイチから作ったものが多いので、開発の裏側を見てもらえる機会になれば」と話す。
会場入口には約16mにわたる映像『キャラクターパレード』が流れ、巨大化された32のゲームキャラが順に行進する姿が圧巻。上から登場したり、お手振りキャラもいる楽しい演出で、推しと一緒に歩きながら入場するのがおすすめとか。その先には、ゲーム業界や同社の年表、歴代タイトルのポスターやパッケージの実物が勢揃いし、日本が誇るゲーム文化を改めて捉える機会に。
ゲーム黎明期ならではの難題を知れるも見どころで、使える色数など制約の多いなか「ドット絵時代の創意工夫」「ゲームでは半透明が難しい」などテーマごとに、クリエイターのアイディアが詳細に解説されたコーナーは見応えあり。同社がどんなアプローチをしたのか、ゲーム制作の醍醐味を感じられる貴重な展示となっている。
体験型コーナーも充実し、設置タブレットを使って歴代キャラのドット絵を完成させるゲーム、自分の顔に合わせてキャラの表情も変化する鏡を模したモニターなど、簡単な操作で気軽に参加できるコンテンツも。なかでも、ボタン操作で必殺技「波動拳」を出せる2台のモニターでは、時代とともに変化した新旧の「波動拳」の違いに注目したい。
■ 『バイオハザード』体験から、伝説の企画書まで後半には、最新技術を駆使した展示が続々。人気キャラ・春麗の石膏像では、3DCG制作の綿密な作り込みをプロジェクションマッピングで紹介したり、『モンスターハンター』のフィールド模型にAR(拡張現実)を組み合わせて自然環境を表現するなど、リアルに「ファンタジー」の世界を感じられる仕掛けが。
世界的大ヒットのサバイバルホラー『バイオハザード』体験ゾーンも作られ、懐中電灯風センサーを壁に当てるとゾンビが…と、ゾクゾクのホラー空間も待ち受ける。
2回観覧用の「おかわりチケット」(5600円)も用意されているだけに、見どころ満載の同展だが、最後の展示室には原点とも言うべき手書きの「伝説の企画書」が登場。丁寧に描き込まれた『ストリートファイターⅡ』の技のパターンなど、クリエイターの熱意がダイレクトに伝わってくる最後まで見逃せない内容に。
グッズ売場では、アクリルスタンドやクリアカードをはじめ、企画書がデザインされたクリアファイル(440円)など、マニアックなものも。大阪会場ならではの、同美術館のシンボル「シップス・キャット(ミューズ)」と人気キャラ・アイルーがコラボしたアクリルキーホルダー(880円)も販売される。
『大カプコン展―世界を魅了するゲームクリエイション』の開催期間は6月22日まで(休館日あり)。時間は朝10時〜夕方5時(入場は閉館30分前まで)。料金は一般3000円ほか。繁忙期(土日祝・3月全日・4月28日〜5月6日)の入場には、日時指定券が必要。
取材・文・写真/塩屋薫
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