2025年3月17日(フランス現地時間)、ルノーは電動ミニ スーパーカーと謳う「5(サンク)ターボ3E」の詳細について発表した。発売は2027年を予定しているが、日本のルノー・ジャポンからも、正式に導入することが明らかになっている。
1980年代に活躍した5ターボと5ターボ2をリブートルノー 5(サンク)ターボ3E(以下、5ターボ3E)は「ラリー、ドリフト、サーキット走行のために作られた野獣のような車を、公道用にアレンジした」という。ルノー史上もっともパワフルで先進的なロードカーであるBEV(バッテリー電気自動車)であり、ルノー ブランドの精神や、モータースポーツへの情熱を体現している。
5ターボ3Eは、1980年に登場した[ルノー 5ターボとターボ2]をリブートしたモデルだ。その旺盛なキャラクターと革新的なスピリット、そして印象的なラリーでの活躍によって、1980年代にその名を刻んだ。ターボチャージャー付きガソリンエンジンを搭載したフランス初のモデルであり、それはルノーがF1に導入して成功を収めた技術のフィードバックでもある。
だが5ターボ3Eは往年の名車の単なるレストモッドではなく、現代的かつ革新的で、電動化され、さらに豪快でパワフルな「ミニ スーパーカー」という新しいカテゴリー初のクルマとしてのアイデンティティを主張している。全長と全幅の最小比率は2.01で、これはスーパーカーと同レベルながら、コンパクトなホットハッチのスタイルを実現した。
5ターボ3Eは、[5Eテック エレクトリック](シティカー)、[アルピーヌ A290](スポーティなシティカー)と並ぶミニ スーパーカーであり、それはつまり1980年代にルノー 5、ルノー 5アルピーヌ、ルノー 5ターボで採用されたバリエーションに倣っている。
同時に、ソフトウエアと電子アーキテクチャを開発したアンペールや、双方向充電を開発したモビライズなど、補完的なパートナーによるさまざまなサービスも提供されている。また、一部のパートナーは、インホイールモーターやカーボンファイバー製上部構造などの主要コンポーネントに専門知識とノウハウを提供している。
5ターボ3Eは、ルノーリューション計画によるルノー グループの変革を最大限に活用して生まれたのだ。
シティカー並みの全長だがスーパーカー並みのワイドな全幅5ターボ3Eのエクステリアはスーパーカー的なデザインだ。迫力あるバンパーとリアウイング エクステンションなど、スポーティさや敏捷性、そして最適化されたエアロダイナミクスを追求している。BEVでは、エアロダイナミクスは車両重量と同様にクルマの効率に重要な役割を果たす。
そのデザインは、当然ながらオリジナルの5ターボとターボ2にインスパイアされている。テールランプやドアミラーなど、最新の5 Eテック エレクトリックとも共通するディテールはあるが、このプロジェクトには、1980年代の2つの象徴的な遺産を復活させ、その現代的な信頼性を示すために最先端の技術を使用し、パフォーマンスを最適化することであった。
これは、5(サンク)と4(キャトル)をインスパイアした「レトロフューチャーデザイン」というコンセプトで、5 Eテック エレクトリックと[4 Eテック エレクトリック]をリブートしたのと同様の手法だ。
5ターボ3Eは、特別に開発された後輪駆動アーキテクチャーを持つ新しいプラットフォームを採用した。5 Eテック エレクトリック(全長3.92m、ホイールベース2.54m)と比較すると、ウインドスクリーンは後退し、ホイールベースは延長され(2.57m)、洗練されたラインが際立つ壮大なサイズ(全長4.08×全幅2.03×全高1.38m)を実現している。
これにより、5ターボ3Eは、スーパーカーのような全幅に対してシティカー的な全長となりち、「ミニ スーパーカー」というカテゴリーを生み出した。
先代モデルと同様な角型ヘッドランプはLED化され、ボンネットの縁と繋がる。角型ランプが追加されたバンパースポイラーを囲むように配置されたエアロダイナミクス スプリッターと、ボンネットに設けられた大きなエアアウトレットがダウンフォースを最適化し、前後の完璧なバランスを実現している。
エアフロー効率を最大化するため、バンパー側面のインテークはホイール前方に空気を流し、リアフェンダーのサイドスクープ(上側)はライトの下、車両後方に空気を流す。下側のサイドスクープはブレーキを冷却する。左側のスクープには充電ポートも備わる。
ウインドスクリーンのピラーとキャビンのルーフラインを囲むように配されたリアスポイラーは、5ターボと5ターボ2を彷彿とさせる。リアバンパー下には大型のディフューザーが左右両端まで伸びている。
1980台限定で世界発売。日本には何台入ってくるのか!?5ターボや5ターボ2と同じ2ドア2シーターで、パワートレーンはリアにインホイールモーターを採用している。パワーエレクトロニクスはホイール間に配され、バッテリーは床下に搭載される。それゆえ低重心を達成しながら、リアには荷物用の広いラゲッジスペースが確保されている。
5ターボ3Eは車両を可能な限り軽量化し、スーパーカーの基準に沿った比類ない俊敏性とスピードを目指した。そのため電動スポーツカーに特化した専門知識を培ってきたアルピーヌのエンジニアは専用のアルミニウム製プラットフォームを開発し、ボディパネルにはカーボンを採用している。
総重量は、70kWhのバッテリーを含めても1450kgに満たない。540hp(200kW×2)のパワートレーンは代表的なスーパーカーと同様の2.7kg/psという卓越したパワーウエイトレシオを誇る。0→100km/h加速は3.5秒以下、航続距離は400km以上と予想される(WLTP複合航続距離はホモロゲーション申請中)。ACバッテリーのフル充電は、オンボードの11kW充電器で約8時間だ。
800Vのアーキテクチャーにより最大350kWの急速充電なら、15分でバッテリーを15%から80%まで充電できる。ステアリングホイールにはパワーブースト用のボタンが備わり、また回生ブレーキは4段階に設定できる。さらにドライブモードはスノー/レギュラー/スポーツ/レースの4つを選べる。
インテリアは、バケットシートと6点式ハーネス、軽量化のためのカーボン製部品、シートやダッシュボードに使用されるアルカンターラなどの高級素材に加え、ラリースタイルの縦型ハンドブレーキが、このミニ スーパーカーの雰囲気を仕上げている。
10.1インチと10.25インチのモニターが、5ターボとターボ2のダッシュボードにインスパイアされたインターフェイスを介して、ドライビング、ナビゲーション、マルチメディアなどの情報を表示する。
この5ターボ3Eは、欧州、中東、日本、オーストラリアなど、いくつかの主要市場で1980台が販売される予定だ。この台数は、初代の5ターボが発売された1980年にちなんでおり、1台ごとにシリアルナンバーが付けられる。希望者は注文時に番号を選ぶことができるという。
予約は数週間以内に開始され、最初のデリバリーは2027年中に行われる予定だ。日本仕様に関してはルノー・ジャポンから「導入を予定しており、詳細は決まり次第改めて発表します」とアナウンスされている。
●全長×全幅×全高:4.08×2.03×1.38m
●ホイールベース:2.57m
●最低地上高:118mm
●車両重量:1450kg
●モーター:交流同期電動機(インホイール)×2
●最高出力:200kW(540hp)×2
●最大トルク:4800Nm
●バッテリー総電力量:70kWh
●WLTPモード航続距離:400km以上
●駆動方式:RWD
●0→100km/h加速:3.5秒以下
●最高速度:270km/h