吉藤運送(茨城県行方市、吉藤紀夫社長)は、茨城県かすみがうら市内に出力2600キロワットの太陽光発電設備を完成した。月末に運転を始める。売電事業を拡大し、収益の安定確保につなげる。投資額は3億円。既存設備も含め、売電事業で年間1億8800万円の売り上げを見込む。
太陽光発電設備の設置は5カ所目で、既に同1000キロワット規模の発電設備などを持つ。今回は発電効率を上げるために両面発電パネルを採用し、曇天時でも発電できる体制を整えた。電力は東京電力ホールディングスに売電する。新設備では年間3800万円の売電計画を立てる。
売電事業には2013年に参入した。吉藤運送が茨城県内に所有していた土地に、太陽光発電設備を設置したいと借用の問い合わせがあったことがきっかけ。吉藤社長は「当時は太陽光発電に興味がなかったが、自分で調べて魅力的な事業だと気付いた」と振り返る。
その後、再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)を利用して設備を整えてきた。23年には県内自社倉庫の屋根にも設置し、規模を拡大してきた。
吉藤運送は鹿島臨海工業地帯に関連した鉄やガラス材、産業機械や建築資材などを運ぶ運送事業を軸に、倉庫事業も展開する。従業員は約45人。近年は顧客の業界再編による仕事量の変動や、政府の補助金縮小で段階的に値上がりを続けるガソリン価格の影響を大きく受けている。吉藤社長は「持続可能な経営モデルにしたい」と強調する。
発電設備の新設には、商工中金水戸支店が融資したグリーンローン2億8200万円を活用した。
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