石油元売り3社の2024年4―12月期連結決算は、全社が各利益段階で前年同期比で減益となった。油価の大幅な下落に伴う在庫影響の悪化が響いた。実質的な石油製品の利ざやは改善し、在庫影響を除く利益水準は堅調に推移している。
備蓄義務のある石油の在庫影響を除くと、24年4―12月期の各社の利益は堅調に推移している。コスモエネルギーホールディングス(HD)は在庫影響を除く経常、当期利益が同期間として過去最高を更新。「石油化学の事業環境は悪いが、石油は堅調だ」(岩井智樹常務執行役員)。
ENEOSホールディングス(HD)は在庫影響を除く営業利益は前年同期比で15・4%増加した。半導体材料の増販や、五井火力発電所(千葉県市原市)の運転開始も利益を押し上げた。
出光興産は在庫影響を除く営業利益と持分法投資損益の合計値が同28・0%減少した。例外的に良好な事業環境だった前年に比べ減益だが、「進捗(しんちょく)はよい」(坂田貴志上席執行役員)とする。同社は石油の利ざや改善と円安影響を踏まえ、25年3月期業績予想は売上高、各利益段階を上方修正した。当期利益は前回予想比200億円増の1450億円とした。
ENEOSHDは3月19日に予定する子会社JX金属の上場影響を織り込むため、通期予想を据え置いた。これに加え、田中聡一郎副社長は「原油と為替がある程度動くと第4四半期だけでも損益影響は大きい」と指摘。近年、変動幅が大きくなっている為替と油価の動向を注視する。