ピークの6分の1に…NTTの固定電話、今年度1000万件割れ。年300億円赤字

NTTが提供するメタル(銅線)回線を用いた固定電話サービス「加入電話」の契約数が2025年度までに1000万件を割り込む見通しになったことが分かった。NTT東日本とNTT西日本は25年度末の契約数を24年末比8・6%減の972万件と予測する事業計画を示した。加入電話の契約数が1000万件未満となるのは1966年度以来、約60年ぶり。スマートフォンが普及し始めた00年代後半から減り続けており、ピークだった90年代後半の6分の1の規模に縮小する。

NTTの25年度末の加入件数のうち、NTT東が24年末比7・7%減の約505万件に減る見込み。NTT西は同9・5%減の467万件と500万件を割り込みそうだ。光回線を用いた「ひかり電話」の契約数も24年末時点で前年末比2・4%減の1802万チャンネルと頭打ち。

NTT東西はスマホやインターネットの普及を受け、固定電話関連サービスの縮小に動いている。気象情報を電話で確認できるサービス「177」を3月末で終了。同サービスは1955年に始めたが、利用数は88年度の約3億件から23年度には約556万件に激減していた。また、企業や店舗の固定電話番号を職業・サービスごとに掲載した電話帳「タウンページ」の提供と、番号案内「104」を26年3月末で終了する。

メタル回線設備を用いた固定電話の赤字額は年間約300億円に達しており、一部を補填する交付金が支払われている。35年には老朽化により固定電話用メタル回線設備を縮退する方針でもある。35年の固定電話契約数は約500万件に減る見込みだ。

3月に閣議決定したNTT法改正案ではNTTに課す固定電話サービスの全国一律提供義務を見直した。だが、一層の利用減に対応するためには、メタル回線設備の縮退や代替サービスに関する移行計画を早期に策定する必要がある。

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