昨11日の長崎で行われたソフトバンク戦。巨人は岡本、坂本、甲斐、外国人選手ら、ベテランや主力は東京に残って調整となったため、門脇、浦田、秋広、浅野ら20代前半の若手を中心とした13人の野手陣で臨んだ。
そんな中、ひとりのベテランが同行した。選手会長の大城卓三(32)である。
「4番・DH」で出場し、5打数2安打と打撃で存在感を示したものの、マスクは試合を通じて岸田がかぶり、捕手としての出場機会はなかった。さる巨人OBがこう言った。
「FAで甲斐を獲得した以上、ケガでもしない限り、今年はほとんど甲斐がマスクをかぶることが濃厚。2番手は昨季の正捕手・岸田。大城は代打要員で3番手捕手の立ち位置になるでしょう」
大城も昨季、国内FA権を取得。権利行使を視野に入れつつも、年俸1億6000万円の複数年契約で残留した。この決断に「もったいない。なんでFA宣言しなかったんだろう。どこも打てる捕手は欲しいし、調査していた球団は多かったのに……」と他球団の関係者は首をかしげるのだ。
大城は昨季、捕手と一塁手として96試合で打率.254、3本塁打、27打点に終わったが、前年の2023年はWBCの侍ジャパンメンバーとして世界一に貢献。シーズンも打率.281、16本塁打の好成績を挙げた。打撃ばかりがクローズアップされるが、盗塁阻止率も21年にリーグトップ、22、23年は同2位の成績をマークしている。さる球界関係者が話を引き取る。
「阿部監督の捕手・大城への評価は高くない。今オフにもメジャーへ流出する可能性がある岡本の後の一塁手候補として見ています。とはいえ、その一塁にしても、必ずしも保証されているとは限らない。大砲の岡本が抜ければ、一塁の助っ人を補強するだろうから、大城はあくまで“保険”。基本は代打の切り札でしょう。代打要員に年俸1億6000万円は決して安くはないが、選手会長だし、他球団で活躍されたら困る。大城も他球団での正捕手より、1億6000万円の複数年契約という厚遇もあり、『代打要員』あるいは『岡本流出後の保険』でいいと決めたのでしょう」
広島は正捕手の坂倉が右手中指を骨折して離脱する緊急事態。中日や阪神も正捕手は決まっていない。「侍ジャパンの捕手なのにもったいない……」という他球団のため息が聞こえてくるのも無理はない。