【羽川豊の視点 Weekly Watch】
中島啓太が前週の欧州ツアー「ポルシェ シンガポール・クラシック」で惜しくも単独2位。同ツアー2勝目に1打及びませんでした。この試合、桂川有人も6位でフィニッシュしました。
米ツアー「バルスパー選手権」では、久常涼もビッグネームと優勝を争い、一時は首位に並びました。結局、3打差4位も、今後の活躍が楽しみです。
国内の女子ツアーは、吉田優利が2位に9打差をつけて圧勝。難易度の高いコースで一人抜けていました。ショットの精度に加え、アプローチとパットが抜群。次回は米ツアーでのウイニングパットが見たいです。
アプローチといえば、この時季は芝が伸びておらず、降雨や雨の翌日で地面が湿っていることがよくあります。基本的にボールは低い所に止まりますから、ライは雨でぬかるんでいるか、湿ったベアグラウンド状態。ピンまで20ヤードくらいの距離でも、フワッと上げたり、ピタリと寄せることは至難の業です。クラブを短く持ち、ボールは右足寄りに置き、やや左足体重で構える。8番か7番アイアンでフェースを立てて、クリーンにヒットしたい。ユーティリティーを使う手もありますが、グリーンが砲台なら乗せるのが最優先。ピンを4、5メートルオーバーしてもよしとします。
しかし、プロは試合のときサンドウエッジで「寄せワン」を狙うこともある。リスクは高くても、バンカーショットのようにフェースを開き、エクスプロージョンでボールを上げることができるからです。この時、バウンスが跳ねてトップしたり、クラブが抜けなかったりすれば、その「映像」と「感覚」が頭と体に残る。アプローチは「イメージがすべて」と言っても過言ではありません。これまで築いてきた繊細なイメージが消えてしまうと、アプローチは壊れます。
季節に関係なく、バンカーミスも同じ。試合中、直接ボールを打ってしまう「ホームラン」が出たら、次のバンカーショットはスイングが緩み、しっかり振り切れなくなる。砂が薄かったり、硬いバンカーではプロでも一発で出せなくなります。
ティーショットを左右に曲げて、ベアグラウンドからグリーンを狙う際も、「弊害」があります。ライが悪いときはボールをつかまえようと打ち込みます。この時、利き腕の右手が強くなる。次のショットに影響するだけでなく、スイングを崩し、シーズンを棒に振るケースもある。ゴルフは本当に怖いです。
(羽川豊/プロゴルファー)
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ところでゴルフと言えば、男性キャディーと複数人の女子プロによる下半身スキャンダルの話題で持ちきりだ。渦中にいる女子プロのひとりは報道直後から“謎の欠場”を続けているが、いったい何が起きているのか。関係者が語った「心配な変化」とは……。
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