試合前に見た強いチームの光景 ソフトバンクのドラ2ルーキーがベンチで〝そっくり名手〟から得た収穫

 ◆球春みやざき・ソフトバンク7―13西武(1日、宮崎)

 試合前のことだ。練習を終えた選手が次々と自軍の三塁側ベンチに集まりだした。視線の先には対戦相手となる西武の選手たちが打撃練習を行っていた。

 練習試合とはいえ、今年最初の対戦だ。しかも、同一リーグで覇権を争うライバルチームの一つ。昨季は17勝8敗と対戦成績で大きく勝ち越した相手ではあるが、年が変わればチームも変わる。多くの選手が「今年の西武」が気になっているように映った。

 真っ先にベンチに腰を下ろして相手を観察していたのは山川と、その山川を師と仰ぐリチャード、さらに正捕手の座を狙う嶺井、渡邉の4人だった。中でも、嶺井と渡邉の視線は打撃ケージの中に集中。渡邉はベンチに置かれてあった選手名鑑を開きながら、新外国人選手の打撃を眺める勉強熱心な一面も見せていた。

 最終的には多くの選手がベンチに集結し、西武の練習を観察していた。それがすべてと言い切るつもりはないが、相手に興味を持つということは強いチームがつくり上げられていく中で大事な要素の一つだろう。

 そんな中、新人の庄子に対して山川がこんなことを言っていた。「源田の(守備の)動き、見とけよ」。言わずと知れた球界を代表する遊撃手だ。ホークスにも球界屈指の遊撃手、今宮が在籍するが、今キャンプ中に左ふくらはぎを痛めてリハビリ組に移管されたことから、同じ遊撃手として最高のお手本を失った庄子へのアドバイスだったのだろう。庄子は源田の一挙手一投足を凝視していた。

 庄子の守備を見たことがある人なら「確かに」と思ってもらえるかもしれないが、捕球から送球までの動きがとにかく源田にそっくりなのだ。庄子本人に確認すると「ユーチューブとかでプレーを見ることはありますけど、まねをしているわけではありません」と笑って否定された。

 ただ、間近で実際のプレーを見たのはこの日が初めてだったようで、そちらの方には感動しきりだった。

 「一歩目の動き出し、打球への入り方、とにかくすべてが勉強になりました。源田さんがボールに合わせに行くのではなく、ボールが源田さんに合わせに行っているように見えて、エラーする雰囲気もなかった」

 肝心の試合は途中出場で2打数無安打、守備でも三遊間やや深めの打球を内野安打にするなどアピールとはいかなかったが、試合後の庄子は充実したような表情を浮かべていた。「収穫の種」はあらゆるところに落ちているということだ。(石田泰隆)

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