全国高校駅伝の男子で5度優勝した大牟田高(福岡県大牟田市)で、駅伝部の現1、2年生の部員19人の9割超が4月から鳥取城北高(鳥取市)に転校することが分かった。赤池健ヘッドコーチ(HC、52)が3月末で退職し、4月から鳥取城北高男子駅伝部の顧問に就任するため、部員や保護者らが指導の継続を希望したという。
学校は2025年度からトヨタ自動車九州陸上競技部HCの磯松大輔氏(51)が監督に就任し、赤池氏がサポートに回る方針を決定。昨年11月に関係者に伝えたところ、赤池氏は実質的な降格だとして反発。年末の全国高校駅伝で準優勝した後、今年1月末に辞表を提出し、学校も受理した。
赤池氏の指導を望む部員と保護者らは、指導方針変更の撤回を求めたが、学校側が応じなかったために転校届を提出。入部予定だった複数の新1年生も鳥取城北高に進路を変更したといい、荒木信一総括教頭は「駅伝部を応援していただいた方々に申し訳ない。残る選手と新入生で頑張るしかない」と話した。
赤池氏は駅伝部監督だった22年に部員に体罰を行ったとして、23年3月に退職。その後、選手と保護者らの強い要望を受け、研修を経て指導を再開した。赤池氏は「鳥取城北に転校を決めた選手たちと一緒に頑張りたい。大牟田に残る選手や新しい部員の活躍も期待している」と語った。
全国高校体育連盟の規定では転校後6カ月(水泳は1年)は同連盟主催の同一競技の大会に出場できない。今回のケースは今夏の全国高校総体(インターハイ)は参加できず、秋の県高校駅伝、冬の全国高校駅伝には出場できる。
大牟田高は23年に死去した大見治夫さん(享年81)の指導で全国的な強豪に成長し、全国高校駅伝に45度出場。今年1月の箱根駅伝を総合2連覇した青学大の太田蒼生選手ら大学や社会人などで活躍したOBも多い。(山崎清文)