◆記者コラム・タカ番24時
「ほとんどが応援する側だったので、本当にありがたい」。ソフトバンク育成ドラフト6位の川口冬弥投手(25)=四国アイランドリーグplus・徳島=は、春季キャンプで多くのファンから受けた声援に感謝する。
最速155キロの直球と空振りが取れるフォークは即戦力レベルと期待されている遅咲きの右腕。「プロ野球選手になりたいと言ったら、周りにからかわれるような野球人生だった」
奈良県出身。東京・東海大菅生高では3年間ベンチ外で「スタンドで応援するのが日課だった」。城西国際大でもベンチ入りしたのは4年春から。クラブチーム「ハナマウイ」では、投手コーチの指導で成長する傍ら、デイサービスの送迎のほか、高齢者向けのレクリエーションなどの仕事に携わった。
クラブ所属2年目の秋、ドラフト指名はかなわなかった。「年齢的にラストチャンス」と思い、プロに多くの選手を送り出した徳島への移籍を決意。ドラフト会議後に自ら連絡した。そして夢を現実にした。
キャンプではB組(2軍)で汗を流しながら、2月17日のA組(1軍)の紅白戦に登板。1回1失点だったが「ビッグチャンスだと思って力んでしまった」と反省を忘れなかった。現在は春季教育リーグで抑えを担う。
「最高の環境で野球をやらせてもらっている。レベルアップをしながら(7月末期限の)支配下登録に向けて、こつこつ結果を出していきたい」。スポットライトを浴びることが少なかった25歳の言葉は力強い。(濱口妙華)