創部3年部で甲子園初勝利、エナジックスポーツのナインが語るノーサインの利点【選抜高校野球】

 ◆選抜高校野球大会1回戦・エナジックスポーツ8―0至学館(21日、甲子園)

 ピンチでもベンチが動くことはない。「ノーサイン野球」を掲げる創部3年目のエナジックスポーツは、春夏通じて初の甲子園でも自分たちのスタイルで初勝利をつかんだ。「うれしいですね。最後まで笑顔があった」。神谷嘉宗監督は穏やかな笑みを浮かべた。

 3回2死満塁の守りでは、グラウンド内でタイムを取り、内野手がマウンドに集まって話をした。「タイムを取るのもこっちからやったことはない」と言う神谷監督は「楽しかったね」。打席に立っても、塁に出ても、選手はベンチを見ることなく自在に動き回った。

 足も絡めて13安打で8得点。選手同士のアイコンタクトで作戦を決める。この日三塁打を含む4安打で守備でも活躍したイーマン琉海は「監督がサインを出したらワンテンポ遅れてしまう。状況に応じて攻撃を組み立てて相手の隙を突けるので、いいと思います」とノーサインの利点を話す。

8回無死、エナジックスポーツ・イーマンは中前打で出塁する(撮影・永田浩)

 長年県立校を率い、浦添商、美里工を甲子園に導いた神谷監督がノーサインを始めたのは前任の美里工の時。明治神宮大会を3度制した東亜大に感銘を受けて勉強した。毎日実戦練習を行って状況判断を磨く。「大切なのは気持ち。勇気を持つこと」。指揮官が委ねる選手たちも「野球が楽しい」と口をそろえる。

 最高の舞台で新たなスタイルを示した。「こういう野球もある。楽しんでやる野球をアピールしていきたい」と神谷監督。春の聖地で旋風を巻き起こす。(前田泰子)

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