警察庁は、去年1年間のストーカー行為に関する相談件数をまとめ、その結果、いわゆる「紛失防止タグ」を悪用し、被害者の居場所を特定する行為についての相談が急増していることが分かりました。警察庁はストーカー規制法の改正も視野に対応を検討しています。
警察庁によりますと、ストーカー規制法に基づく加害者への禁止命令の数は去年1年間で2415件で、過去最多となりました。
被害者の居場所を特定する行為についての相談件数も年々増加していて、去年は883件にのぼりました。
居場所特定の方法としては、GPS機器等が513件で最も多く、「紛失防止タグ」が370件で続いています。
「紛失防止タグ」を使った居場所特定に関する相談は前年のおよそ1.8倍と急増していて、警察庁は「紛失防止タグ」を使って被害者の居場所を無断で特定する行為についても規制するよう、ストーカー規制法の改正も視野に検討を進めています。
警察庁では去年から、禁止命令を受けたすべての加害者に警察から連絡し、命令を受けた後の近況についてリスク評価を行う取り組みを始めたほか、加害者に治療やカウンセリングが効果的だと周知する取り組みも行っています。
ただ、去年、加害者の状況把握のための連絡は1039人に行われた一方、それでもストーカーを繰り返して検挙された人が31人いたということです。
また去年、治療やカウンセリングについて働きかけた加害者は3271人で、前年と比べ約1500人増加しましたが、このうち実際に治療やカウンセリングを受けた人は184人にとどまり、前年からわずか8人の増加にとどまりました。警察庁は、医師と連携した効果的な働きかけが課題だとしています。