【サンパウロ=吉沢智美】ブラジルを公式訪問中の秋篠宮ご夫妻の次女、佳子さまは現地時間の6日、国際協力機構(JICA)から派遣された日本のボランティアとサンパウロで懇談された。
日本からブラジルへの移住が始まったのは約120年前。JICAはかつて日系移民の移住を仲介し、支援した。その後も日系社会支援事業を進め、青年海外協力隊の派遣は累計約5万7千人。日系コミュニティーの活性化など進める。
現在は約50人をブラジルに派遣。6日、佳子さまと面会した人のなかには日系社会を研究し、資料保管などに取り組む人もおり、佳子さまは「貴重な活動をしていらっしゃるんですね」とねぎらわれた。
JICAは、ブラジルで「不毛の地」と呼ばれた広大なサバンナ地帯「セラード」の土地開発にも取り組んできた。
1979年から農業地帯としての開発事業を開始。JICAの協力のもと約20年をかけて土壌や品種の改良を行った。
その結果、大豆の生産量は43万トン(1975年)から1670万トン(2000年)と大幅に増加。トウモロコシや綿、コーヒーなどの栽培も盛んになった。
現在、ブラジルは日本の大豆とトウモロコシの輸入先の上位に。JICAは生産性が落ちた牧草地を改良し、新たな農作地として活用する取り組みも進めている。
天皇陛下は今年3月、国賓として訪日した同国のルラ大統領を招いた宮中晩餐会(ばんさんかい)で、「日本とブラジルの長年の協力により、ブラジルが今や世界に誇る食料供給国となっていることを喜ばしく思います」と述べられた。