万博跡地、開発事業者に売却へ 賃貸のIR用地と異なる対応 液状化対策負担せず 大阪市

大阪・関西万博が開催されている人工島・夢洲(ゆめしま)(大阪市此花区)を所有する大阪市は6日、会場用地の大半に当たる約46ヘクタールを、跡地開発の事業者側に売却することを決定した。地盤改良などの液状化対策費を市が負担しないことも決めた。隣接するカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の用地は賃貸で、市側が液状化対策費を負担するため、同じ夢洲の市有地で異なる対応となる。

同日開いた戦略会議で事業者の募集条件を決定した。市は万博のシンボル、大屋根リングのうち約200メートルの現状保存案などを盛り込んで跡地開発の基本計画を更新した後、今年度後半から事業者募集を始める。府市で万博に出展している大阪ヘルスケアパビリオン跡地(約1・5ヘクタール)の活用は別に開発事業者を募集する。

売却対象となるのは夢洲開発の2期区域。面積はJR大阪駅北側の再開発地域「うめきた2期(グラングリーン大阪)」(約17ヘクタール)の約2・7倍に相当し、売却額は高額になることが見込まれる。

市幹部には「資金調達ができないと(土地は)買い取れない。事業者側の負担が大きい」などと、開発に手を挙げる事業者が出ないことを懸念する意見もあった。しかし、埋め立て地の扱いは売却が一般的なこと、基本計画に開発内容を採用された事業者が売却を提案していることなどから、売却に決定した。

ただ、1期区域で令和12年秋の開業を目指すIRで市はIR事業者と定期借地契約を結んでおり、用地を賃貸。市の所有権を残すことで、事業者が撤退した場合にも市が土地の用途に関与を続けられるようにし、IRを安定的、継続的な事業とする目的がある。

液状化対策を巡ってもIR用地では市が経費を負担するため、万博跡地とは対応が異なる。横山英幸市長は「IRの1期に対し、2期では(埋め立て地として)一般的な対応をする。発信を含め、市民に分かりやすく説明をしていかないといけない」と強調した。

万博跡地を巡っては、大阪府市で4月に開発の基本計画を策定。4つのエリアに分け、中心エリアでは国際的なモータースポーツ拠点、世界クラスのウオーターパークを導入例として挙げている。リングなど万博のレガシー(遺産)を残す取り組みを盛り込み、計画の更新を進めている。(藤谷茂樹)

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