石破茂首相は29日、先の大戦末期に激戦地となった硫黄島(東京都小笠原村)を訪問した。戦没者の日米合同慰霊式に出席し、「われわれが享受している平和や繁栄は戦没者の尊い犠牲と、戦後80年間の人々のたゆみない努力の上に築かれていることを忘れてはならない」と述べた。
現職の首相の硫黄島訪問は、平成25年の安倍晋三元首相以来12年ぶり。中谷元・防衛相やヘグセス米国防長官も参列した。首相と米国防長官が合同慰霊式に参加するのはいずれも初めて。
首相は日米同盟を新たな高みに引き上げると表明し、「悲痛な戦争体験を世代を超えて語り継ぐ努力を続ける」と強調。一方、ヘグセス氏は「私たちの同盟はインド太平洋地域における自由、繁栄、安全、そして平和の礎であり続けている」と述べた。
硫黄島では旧日本軍約2万2千人が戦死した。首相は追悼式後、遺骨収集作業の現場などを視察した。首相は視察後、記者団に「なお1万1千人の遺骨が故郷を思いながらこの地に眠っている。政府を挙げて遺骨を収集し、帰還してもらう」と述べた。