センバツ 名門・智弁和歌山、初出場の浦和実エース・石戸を警戒 〝石戸投法〟で打撃投手を務めた中谷仁監督「うちが最も苦手とするタイプ」

甲子園で春夏通算73勝を挙げる西の名門校が、初出場で旋風を巻き起こすダークホースを迎え撃つ。第97回選抜高校野球大会で4強入りした智弁和歌山が27日、28日の準決勝を前に自校グラウンドで練習を行った。指揮を執る中谷仁監督(45)は浦和実(埼玉)撃破に向けて、ナインのために一肌脱いだ。

「チーム全体にすごい勢いが出ている。そこに飲み込まれないようにというところと、やはり石戸くんの攻略っていうのがキーになるのかな」

春夏通じて初出場の浦和実はここまで滋賀学園、東海大札幌(北海道)、聖光学院(福島)を破って4強入り。快進撃の原動力となっているのが全試合に登板する浦和実のエース左腕・石戸颯汰投手(3年)だ。最速は130キロながら、右足を頭付近まで高く上げる独特なフォームを武器に、18イニング連続無失点。中谷監督は「うちが最も苦手とするタイプの左の軟投派」と警戒を強めている。

この日は打撃練習の際に中谷監督自ら打撃投手を務め、足を高く上げるフォームをまねた〝石戸投法〟で予行練習を行った。それでも将は「実際に打席に入らないとわからない。僕が指示を出すよりも、選手の感覚、感性の方が大事」と語り、早い回での対応力を求めた。

打線の軸を担う福元聖矢外野手(3年)は、名門校の4番としての重責を背負い、バットでの結果を誓った。

「言葉に表せないぐらい、(4番として)常にプレッシャーを感じている。結果が良かったらチームの雰囲気もぐっと上がる。自分が先頭に立ってやっていかないといけない」

そんな主砲は石戸を霞ケ浦の左腕・市村才樹投手と重ね合わせた。市村とは昨夏の甲子園の初戦で対戦。身長187センチの高さから投げ下ろされる120キロ台中盤の速球と80キロ台の大きく曲がるカーブに翻弄された。福元は4打数無安打、2三振に抑え込まれ、チームも延長タイブレークの末に敗れた。「特徴のある投手は相手の術中にどんどんはめてくる。自分のバッティングを崩さずに、試合の中で感覚をつかんでいきたい」。夏のくやしさを糧に、秋、冬を経てさらに成長を遂げたスラッガー。今大会の目標として掲げるものはただ一つ。

「監督を信じてやれば〝日本一〟になれる」

2021年の夏に全国制覇を成し遂げて以来、出場した3大会連続で初戦敗退だった智弁和歌山。4大会目の挑戦で、あと2勝で頂点に手が届くところまでやってきた。選手としても監督としても〝日本一〟を経験した中谷監督のもと、春夏通算5度目の栄冠をつかみ取りに行く。(萩原翔)

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