岡山市南区の山林火災で、岡山市は28日、火災を鎮圧したと発表した。熱源を調査した結果、延焼の危険がなくなったと判断。前日夜から未明にかけ、まとまって降った雨の影響が大きいとみられる。岡山県に記録が残る1965年以降、焼失面積が過去最大となった火災は、発生から6日目に一つの節目を迎えた。引き続き、鎮火に向けて消火作業を行う。
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岡山市によると消防や自衛隊は午前、地上と上空から降雨後の状況を調査。煙が上がっていた箇所に散水し、くすぶる枯れ草の火を消した後、熱画像装置を使った熱源の確認を行い、正午に延焼の危険がなくなったと結論付けた。
鎮圧発表に先立ち、岡山市は午前10時半に同市南区阿津、小串地区の計627世帯1146人を対象とする避難指示を解除。地元の避難所2カ所を閉鎖した。午後3時半には災害対策本部の態勢を縮小して監視体制に移行。玉野市は午後5時に災害対策本部を廃止した。
今後は岡山市消防局や玉野市消防本部が残火処理を進める。地上部隊が山中を歩いて火種を消火し、上空から岡山市と岡山県のヘリコプターが監視する。現時点で鎮火の見通しは立っていない。
火災は23日午後に発生。28日正午現在、焼失面積は玉野市を含めて約565ヘクタールに上る。けが人は確認されておらず、同市南区飽浦、宮浦で空き家と倉庫計6棟を焼損した。
鎮圧と鎮火 消火活動によって火の勢いが消防隊の制御下に入り、拡大の危険がなくなったと現場の最高指揮者が認定すれば「鎮圧」。その後の点検や処理を経て、現場の最高指揮者が再燃の恐れがないと認めた場合は「鎮火」になる。平成以降で国内最大となる約2900ヘクタールを焼失した岩手県大船渡市の山林火災は、2月26日の発生から12日目に鎮圧が発表されたが、鎮火には至っていない。
岡山市長「早く鎮火状態に」
岡山市南区で発生した山林火災の鎮圧を受け、大森雅夫市長は28日、報道陣の取材に応じ「(現住の)人家への延焼を防ぐことができ、ほっとしている。あとは少しでも早く鎮火状態にしたい」と述べた。
岡山県内外の消防、自衛隊関係者の応援を多く受け、最大約400人、ヘリコプター11機態勢で消火に当たったことにも触れ「さまざまな方の尽力のおかげ。感謝に堪えない。前日に降った恵みの雨も大きかった」と話した。
鎮火に関しては「小さな火種一つ一つ全て確認する必要がある」とし、再燃防止に向けた作業に一定の時間がかかるとの見方を示した。市消防局、消防団の態勢は当面維持し、完全消火を目指し警戒に当たるという。