◇セ・リーグ 阪神3−2広島(2025年3月29日 マツダ)
これぞ新4番弾!阪神・森下翔太外野手(24)が29日、広島戦(マツダ)でレギュラーシーズン自己最速弾となる逆転の1号2ランを放った。1点劣勢の6回2死二塁で広島・床田の内角直球を左翼席へ運んだ。昨季は対戦防御率1・30と抑え込まれた天敵左腕からチームとしては2年ぶりのアーチ。今季から猛虎打線の中心に座る和製大砲が開幕2連勝へとけん引した。
新4番が名刺代わりのアーチを敵地に描いた。1点劣勢で迎えた6回2死二塁からの3打席目。森下は先発の床田に対して「タイミングを合わせること」だけを考えて打席へと向かった。1ボールからの2球目。見事に内角直球を振り抜いた大飛球は、左翼席の看板にぶち当たった。
「ちょっと(バットの)先の方だった。確信まではいかなかったですけど、角度が凄く良かった。入ってくれて良かった」
一塁ベース手前で着弾を確認すると雄叫びを上げながらダイヤモンドを一周した。5回から登板した工藤が1安打3四球1失点の大乱調。プロの洗礼を浴びた新人右腕を主砲がひと振りで救った。また、昨季は床田に対して15打数2安打で打率・133、通算でも・192と苦戦。チームも昨季は3勝2敗、防御率1・30で3連敗中だった。その天敵も撃破する一撃はチームにとっても希望の光となった。開幕2戦目での一撃は堂々の自己最速弾となった。
普段は周囲に明るく振る舞い、開幕直前には「シーズンに入ったら打ちますよ」と気丈に振る舞っていた。ただ、本心は違った。「4番ってしんどいんだろうな…」。その言葉が3年目、24歳の本音だった。藤川監督は新年早々に4番起用を決断。アピール不要の立場ながらもオープン戦は30打数5安打で打率・167と低迷した。
実は開幕前最後のオリックス3連戦でも試行錯誤を続けていた。全打席で構えやタイミングの取り方を変えるなど、開幕直前までもがいていた。その不安を早くも払拭。「(取り組みは)まだまだじゃないですか」。最高の結果で示した後の言葉に、さらなる上積みを感じる。
この日は神奈川県で暮らす両親が初めてマツダスタジアムに訪れていた。最愛の家族も見守る中で“魅せた”孝行息子の決勝弾。父・善文さんは「今季1号が早めに出て良かった。4番というポジションを意気に感じてこれからも頑張ってほしい」とエールを送った。
打率3割、30本塁打、100打点を期して臨む今シーズン。「クリーンアップにいるからこそ、ああいう場面で打つのが仕事だと思っている」。4番というポジションで今年は期待も重圧も全て背負う。チャンスは任せろ。 (石崎 祥平)
《広島本拠地では65年ぶり開幕連勝》
○…阪神の開幕2連勝は23年の4連勝以来2年ぶり。広島との開幕カード1、2戦に連勝は11年の甲子園以来14年ぶりで、ビジター開催に限れば60年の広島以来65年ぶり。マツダでは17年に続く2度目の開催で初めて。きょう30日も勝って広島との開幕カード3連戦全勝なら、56年の甲子園、前出60年の広島に続く65年ぶり3度目になる。
阪神・森下 自己最速1号で開幕連勝新4番がけん引 父からもエール「ポジションを意気に感じて…」
スポニチアネックス 2025/03/30 05:15