◇交流戦 広島3―2西武(2025年6月6日 マツダ)
広島は6日、西武との接戦を3―2で制し、連敗を2でストップ。貯金1とし、巨人をかわして3位に浮上した。同点の8回1死一塁で代走に起用された羽月隆太郎内野手(25)が、鮮やかな神走塁を披露。立て続けに二盗、三盗を決めると、2死後、捕逸により決勝の生還を果たした。投げては先発した森下暢仁投手(27)が、今季最多125球を投じ8回2失点。4月18日阪神戦以来となる4勝目を挙げた。
羽月が自慢の足で決勝点をもぎ取った。8回1死から坂倉が四球で出塁。代走に起用されると、続くモンテロへの初球で二盗を決めた。さらに2球目にも右腕・ウィンゲンターの投球モーションを盗んで三盗に成功。相手捕手・炭谷も送球することができないほどの完璧な走塁で、相手バッテリーをかく乱した。
「外野が前に来ていたので、(安打)一本じゃ絶対に還れないと思った。だからこそ、早い段階で仕掛けようと、それだけは決めていた」
狙い通りに快足を飛ばして好機を拡大。2死後、佐々木への初球を炭谷が捕逸する間に、決勝のホームを踏んだ。まさに勝利を呼ぶ神走塁。新井監督は「二盗、三盗と勇気をもってスタートを切ってくれた」と称えた。
期する思いがある。今季が7年目。走塁のスペシャリストとしての立場を確立した一方で、葛藤もあった。
「このまま(代走だけで)終わってしまうんじゃないかなと、半分不安もあった」
現状打破に向け、熱心に取り組んだのは守備だった。「野球は守備からと言うので、守備を見つめ直し、それを意識してずっとやってきた」。スタメンの座を勝ち取るべく、今まで以上に意識を高く持った。その姿に新井監督も「練習に取り組む姿勢、打撃もそうだけど、去年とはガラッと変わった」と変化を実感。既に昨季に並ぶ5試合の先発出場を果たしたのは、攻守の成長があるからこそだ。
「ネットで走塁が下手とたたかれているので、見返してやりました!」。お立ち台では笑いに変えたが、インターネット内に集まるコメントも原動力の一つだ。羽月は言う。
「僕が広島の立ち位置でどう見られているのかの答え。だから僕はたたかれようが全然見る。“もっとこうしたらいい”とか、考えて練習に取り組むようにしている」
エゴサーチで賛否両論を真正面から受けとめ、プレーの参考資料にしている。この夜は土壇場の場面で持ち味を発揮。「今日のエゴサーチが楽しみです」と白い歯を見せた。チームの連敗を「2」で止めた背番号00。3位浮上へ最高のアシストを決めた。(長谷川 凡記)
広島・羽月 勝利へ導く神走塁!!「早い段階で仕掛けようと」してやったり二盗、三盗、決勝生還
スポニチアネックス 2025/06/07 05:45