あと1歩のところでJ1復帰を逃したベガルタ仙台。今回のヒーローは、ゲームキャプテンとしてベガルタ仙台を牽引した宮城県多賀城市出身の郷家友太選手。チームメイト、そしてサポーターと共に戦った1年、その情熱と覚悟に迫ります。
2024年の漢字は?ディレクター:
2024年、1年の漢字1文字で表すと?
ベガルタ仙台 郷家友太選手:
個人としてはめっちゃ苦しいシーズンというか、ただの選手としての1シーズンじゃなくて任せてもらった部分もあるので、もがきながら、苦しみながらやっていた。
ディレクター:
苦労の「苦」ですか?
ベガルタ仙台 郷家友太選手:
はい。「苦」ですかね。
去年8月17日、鹿児島戦、郷家選手にとって忘れられない試合になりました。
監督がゲームキャプテンに任命。この試合から左手にキャプテンマークを巻き、チームを牽引することに。
ベガルタ仙台 郷家友太選手:
ゴリさん(森山佳郎監督)が自分のこと指名してくれて、“なんで自分なのか”っていうのはちょっと考えた時もあるし、仙台サポーターの“思い”を1番こう理解しているつもりではあったので、負けるも死ぬもこのクラブと今年は死にたいなと思っていたので。サポーターがどう思っているかわかんないんですけど仙台のために今年は走りたいなと思っていました。
サポーターの間で話題となったのがチームメイトを鼓舞する姿です。
ロッカールームの郷家選手:
「きょうもアウェイじゃないよ。しっかりホームだと思って勝ち点3取って帰りましょう」
特にいわき戦前の声出し、「このスタジアムを巻き込んだら負けないから」は、サポーターの心を震わせました。
TBCベガルタ仙台 郷家友太選手:
小さい頃から見ている自分の意見でもあり、スタジアムが盛り上がった時にあまり負けるイメージない。
一時、サポーターと衝突する場面もありましたが、去年は関係性も一変。
J1復帰へと全力プレーする選手たちに、温かいエールが試合を重ねるごとに増えていきました。
ベガルタ仙台 郷家友太選手:
特に上位陣と当たる時とかは、満員の雰囲気作ってくれて。勝利を手繰り寄せるような応援がかなり多かったので、やはりこれが仙台だなって改めて思いました。
去年11月10日、プレーオフ進出のかかったリーグ最終戦の大分戦。この負けられない一戦では、満員のサポーターの前でゴールを決めJ1復帰への望みをつなぎました。
TBCベガルタ仙台 郷家友太選手:
競り合いながら、なぜかわかんないけど、相良選手があそこにいた。今考えても“なんであいつそこいたんだろう”と思うが、(相良)竜を信じ横を並走して、ずっと呼んでいた。僕もそんなに時間もなかったので、キーパーも見てなくて、ラインで判断し大体ゴールがどこにあるかを見て、あそこに流した感じ。でもあれが入るあたりが執念だったのかなって思います。
サポーターの思いをみんなが繋いでくれたからのゴール。試合後のヒーローインタビューでは…。
リポーター:
「この勝利をもってJ1昇格プレーオフ進出を決めました。今のお気持ち、思い聞かせてください」
ベガルタ仙台 郷家友太選手:
「(涙をこらえ、しばし沈黙、観客からは拍手)いろんなプレッシャーとかも色々あったんですけど、最後こうやってサポーターたちの方と喜べて本当に嬉しいし、幸せな気持ちです」
12月1日、J1昇格プレーオフ準決勝の長崎戦。選手とサポーターの気持ちがひとつとなり、共に勝ち取ったプレーオフでは、敵地、長崎に2000人が駆けつけました。
ベガルタ仙台 郷家友太選手:
アップで出た時のあの応援っていうのは本当に鳥肌立ったし、これからも忘れられない光景。東北の仙台から九州の長崎まで来てあの光景作ってくれるのは、本当にすごいことなんだなって思いますね。
J1復帰には勝利が絶対条件のなか、郷家選手が気持ちの強さをみせたプレー。ライン際を倒れながらも残してつなぎ、ゴールへと結びつけました。
ベガルタ仙台 郷家友太選手:
真瀬選手が 左に走っているのが見えたので、ゴールラインを割ったらもったいないと思い、滑り込みながらなんとか繋ぎたいっていう思いで、あのパスは出しました。サポーターの前だったので勢いというか、そういうのが自分に力貸してくれた
思いが、最後のライン際で出たのかなっていうのは思ったので、自分だけの力でああいうプレーは出せなかったので本当に感謝してます。
決勝で岡山に敗れ、J1復帰は持ち越しとなりましたが、悔しさに歯をくいしばる郷家選手を優しく迎えてくれたのは、やはりサポーターたちでした。
引退を決意した遠藤康選手。同じ宮城出身の郷家選手にクラブの未来を託しました。
岡山戦後の遠藤康選手
「友太。同じ地元出身で 仙台に来てくれてありがとう。この先 このチームをひっぱるのは お前しかいない。お前次第でこのチームはもっと上に行ける、お前次第でもっと下に行くかも。このチームはお前次第だと思う。ベガルタ仙台をJ1に上げて、そしていつかこのベガルタ仙台を常勝軍団に。俺が前にいた鹿島よりもっと上に行けるように。これからも頼むよ」
ベガルタ仙台 郷家友太選手:
“来てくれてありがとう”という言葉が、僕の中でズシっときて、泣きながら聞いてしまったが、その後いろいろ言ってくれて“思い”は ちゃんと僕には伝えてもらった。
最後にもう一度、2024年の漢字一文字を聞いてみました。
郷家ベガルタ仙台 郷家友太選手:
そうですね。ちょっと苦しいは、やめときましょう。でも確実に みんな成長したので成長の「成」にします。
【tbcテレビ ヒーローインタビューより】