ウィザーズのヴァランチュナスにトレードの噂。獲得を狙うのはフロントコートの守備強化を目論むレイカーズ<DUNKSHOOT>

 ワシントン・ウィザーズのビッグマン、ヨナス・ヴァランチュナスに、ロサンゼルス・レイカーズへのトレード話が浮上している。

 ヴァランチュナスは、2011年のドラフト1巡目5位でトロント・ラプターズに指名され、翌シーズンにNBAデビュー。今季で13年目を迎えたベテランセンターはリトアニア代表の中心選手でもあり、この夏にサイン&トレードでニューオリンズ・ペリカンズからウィザーズに移籍した。

 フロントコートの守備を強化したいレイカーズにとってヴァランチュナスは理想的な人材であり、一部ではすでにウィザーズとの間で話し合いが進んでいるとも言われている。しかし他方では、若いチームで彼のようなベテランの存在は貴重であり、ウィザーズ側はキープしたい意向という報道もある。

 再建中のウィザーズは、今年のドラフト2位指名で入団したアレクサンドル・サーを中心に、ルーキー勢が主力を形成している。開幕4試合目のアトランタ・ホークス戦ではサーとカールトン・キャリントン(19歳)、キーショーン・ジョージ(20歳)のルーキー3人に、2年目のビラル・クリバリー(20歳)、そして25歳のジョーダン・プールを加えた5人が先発したが、この時の平均年齢は20.6歳という若さだった。

 それだけにラプターズ、メンフィス・グリズリーズ、ペリカンズと複数の球団でプレーしてきたヴァランチュナスは、キャリアの生きた見本でもある。
  つい最近も、ヴァランチュナスがいかにサーのメンター役を楽しんでいるかという話題が、スポーツニュースサイトの『RG』に掲載されていた。

 2人は同じセンターだが、ヴァランチュナスは自身のポジション争いよりも、若い才能の成長に意識を向けている。

「コートに立つたびに、彼は経験を積んでいる。今、彼にとって一番重要なのは経験だ。プレーする時間がすべて成長につながる。懸命に努力している彼の可能性は無限大だ」(ヴァランチュナス)

 サーはここまで22試合にスターティングセンターとして出場。約27分のプレータイムで平均10.9点、6.3リバウンド、2.0アシストと奮戦している。チームは11月2日から12月5日まで16連敗を味わったが、同じフランス出身の先輩ヴィクター・ウェンバンヤマ(サンアントニオ・スパーズ)は、ルーキーイヤーに18連敗を経験しており、これもキャリアの学びのひとつだと前向きにとらえるしかない。

『RG』によれば、ウィザーズのスタッフは、口を揃えてロッカールームでヴァランチュナスがいかに貴重な存在かを語っていたが、それは彼が自身のキャリアとの向き合い方を語った言葉からも察することができる。

「自分にとって大切なことは、コンスタントに力を発揮できる状態を保つこと。そのために自分の身体をケアしたり、小さなことを積み重ねている。そのおかげで、ここまでやってくることができたんだ」
  ヴァランチュナスは新天地で24試合に出場し、平均12.0点、7.6リバウンド、2.2アシスト。サーの控えとしてプレータイムは決して長くないものの(平均19.7分)、しっかり数字を残しているのはさすがだ。

「自分には自分のプレースタイルがある。それがうまくいくときはうまくいく。あと数年は通用することを願っているよ」とヴァランチュナスは語る。

 大型センターがゴール前にどっしり構えるスタイルは、昨今のNBAではほとんど見られなくなったが、欧州のバスケ大国リトアニアで生まれ育ったヴァランチュナスには、そんな古典派センターのスタイルが身体に染み付いている。
  今季のフィールドゴール成功率は55.8%でリーグ15位にランクしているのも、徹底したシュート練習を重ねるリトアニア産の選手ならではだ。

 コート上では戦力として、コート外では若手のメンターとしてチームに貢献できる彼のような選手は、どの球団でも欲しがる人材だろう。

 はたしてヴァランチュナスは噂通りにレイカーズにトレードされるのか、それとも若手集団のウィザーズが引き留めるのか。気になる去就は数日のうちに明らかになりそうだ。

文●小川由紀子

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