[GⅠ天皇賞・春=2025年5月4日(日曜)4歳上、京都競馬場、芝外3200メートル]
配合コンサルタントとして活躍する坂上明大氏が重賞の血統傾向を徹底分析する当コーナー。出走予定馬の適性を査定し、好走馬をあぶり出します。今週は天皇賞・春に出走を予定している全馬をチェック!
【評価は★5つが満点】※適性評価=血統を中心に馬体や走法などから今回の条件との適性マッチ度を評価※素質評価=血統、馬体、走法などから素質の高さを相対的に評価
動画はこちら <天皇賞・春の血統傾向> 阪神大賞典が強かったサンライズアースの適性は?日本競馬における最長距離GⅠ・天皇賞春ではディープインパクトとステイゴールドが大活躍。両馬は3頭の天皇賞春優勝馬を輩出し、フェノーメノとフィエールマンはともに連覇を果たしました。近年は直仔が減ってしまいましたが、ディープインパクト系ではキズナ産駒のディープボンドが4年連続で馬券圏内に入り、ステイゴールド系では一昨年に6番人気シルヴァーソニックが3着と好走。母父に入る形でも活躍が目立ってきており、特に両馬に似た小柄な馬は非常に優秀な成績を残しています。
アラタ母母バルドウィナは芝2100メートルの仏GⅢ勝ち馬で、母サンシャインの姉妹には短距離重賞4勝馬ワンカラットや2016年桜花賞馬ジュエラーなどがいます。キングカメハメハ×ハーツクライの本馬はVal de Loirの7×5やCharlottesvilleの6×6、Hornbeamの6×6などマイナーなスタミナ血統を掛け合わせた配合形で、初の3200メートル戦でもスタミナ面での不安はないのではないでしょうか。
適性評価:★★★
素質評価:★★★
母サクセスストレインは2001年クイーンC勝ち馬で、本馬の半兄には2007年新潟2歳S3着馬ゴールドストレインがいます。本馬はゴールドシップ×Cozzene系の柔軟な芝中長距離馬で、息の長い末脚が最大の武器。ノーザンテーストの5×4を持つ点から道悪馬場も得意なクチでしょう。
適性評価:★★★★
素質評価:★★
名門Ballade牝系に属し、半兄にセラフィックコール(2023年みやこS、2024、25年ダイオライト記念)、半妹にテリオスララ(2024年阪神JF3着)がいる良血。レイデオロ産駒の本馬はNureyevの5×3を持つ機動力型中長距離馬で、芝なら2200メートル以上の内回りコースがベストではないでしょうか。また、500キロを優に超す馬体と立ち繋からダートの2000メートル前後での走りも見てみたいところ。素質はホンモノですが、適性面については他の人気馬に少々劣るでしょうか。
適性評価:★★★
素質評価:★★★★
母ヴィアンローズはフランスの芝2000メートルGⅢ優勝馬。ディープインパクト産駒の本馬もフランス血脈主体の小柄な馬体に出ており、スローペースの中長距離戦で瞬発力を生かす競馬がベストでしょう。前々走のステイヤーズSでは初の超長距離戦も難なくクリア。大幅な相手強化にはなりますが、舞台適性についてはメンバー中屈指の一頭です。
適性評価:★★★★★
素質評価:★★★
母フリアアステカはダート2000メートルの亜GⅠラプラタオークス優勝馬。キズナ産駒の本馬も前走馬体重542キロの巨漢馬に出ており、伸びの良い馬体からもパワー型の中長距離馬といった印象です。ピュアステイヤーという印象はありませんが、ハイレベルな菊花賞でも僅差の4着と好走。パワーと底力に優れ、上がりのかかる馬場や展開になった時には本馬の持ち味が生きてくるでしょう。
適性評価:★★★
素質評価:★★★★
母パレスルーマーはアメリカで2013年ベルモントS勝ち馬パレスマリスを出し、日本でも本馬の他に2022年阪神大賞典2着馬アイアンバローズなどを出すスタミナ豊富な繁殖牝馬です。また、父ディープインパクトは産駒が菊花賞5勝、天皇賞春4勝を挙げる近年の超長距離路線を牽引する大種牡馬であり、自身も天皇賞春をレコードタイムで圧勝した歴史的名馬。470キロ前後の馬体重からも超長距離適性の高さが窺え、2年ぶりの天皇賞春で久々の勝利に期待したい古豪の一頭です。
適性評価:★★★★★
素質評価:★★★★★
母母ソニンクに遡る名牝系の出。母モンローブロンドは芝1400メートル以下で4勝を挙げたスプリンターで、きょうだいも短距離路線で活躍する馬がほとんど。ただ、ハービンジャー産駒の本馬は2600メートル戦でも2勝を挙げており、少々緩慢な身のこなしからもダラッとペースアップする競馬がベストでしょう。ローカル競馬場の2600メートル戦がピッタリの舞台です。
適性評価:★★★
素質評価:★★
母サクラインスパイアはRobertoの3×4を持つシンボリクリスエス産駒で、本馬の全兄カミノホウオーはダートの1200メートル戦で2勝を挙げています。胴伸びの良い本馬は中長距離路線で活躍していますが、立ち気味の繋から力のいる馬場やダート戦の方が本馬の持ち味が生きるのではないでしょうか。
適性評価:★★★
素質評価:★★★
4代母ラスティックベルにさかのぼる名牝系に属し、母ジャポニカーラは芝2600メートル戦でも勝利実績があるジャングルポケット産駒。前々走馬体重460キロの小柄な馬体は母譲りで、Sadler's Wells≒Nureyevの4×4やサンデーサイレンスの4×4などを持つエピファネイア産駒の本馬も豊富なスタミナと瞬発力が持ち味です。ただ、イレ込みやすい面があるだけに、レース前からの気性面のコントロールが課題。当日の気配には注意が必要です。
適性評価:★★★★★
素質評価:★★★★
母オートクレールはデュランダル×フォーティナイナーのスピードタイプで、現役時代には1600メートル以下で4勝を挙げた活躍馬。ただ、エピファネイア産駒の本馬は前走馬体重434キロの小柄なステイヤー体型に出ており、芝3000メートル以上でスタミナを生かす競馬がベストでしょう。折り合い面に課題は残りますが、超長距離適性に関しては現役屈指の一頭です。
適性評価:★★★★★
素質評価:★★★★
母シャッセロールは芝とダートの短距離戦で3勝したスプリンターですが、本馬はディープインパクト産駒らしい小柄な芝中長距離馬。京都大賞典と京都記念を制している実績馬でもあり、京都外回り適性はメンバー中屈指の一頭です。ただ、ピュアステイヤーと評価できるほどの配合ではないだけに、菊花賞(7着)以来の超長距離戦はなかなかハードルが高いでしょうか。
適性評価:★★★★
素質評価:★★★★
母コルコバードは芝1800〜2400メートルで5勝を挙げたステイゴールド産駒。ルーラーシップ産駒の本馬はノーザンテーストの血を4×5でクロスしており、コロンと映る馬体は血統通りといえるでしょうか。ただ、Hyperion血脈の濃いスタミナ豊富な配合形でもあり、一見すると緩さが目立つような柔軟な馬体もステイヤーとしての資質を表すモノ。折り合い面にも不安がなく、今後の超長距離路線を牽引する一頭であることは間違いないでしょう。
適性評価:★★★★★
素質評価:★★★★
全姉にユーバーレーベン(2021年オークス)、3/4同血の兄にマイネルファンロン(2021年新潟記念)がいる一族。本馬は父にゴールドシップ、母母父にブライアンズタイムというスタミナ豊富な血を併せ持つ反面、Haloの4×5からスピード面も補強したバランスの良い配合形にまとまっています。コースの得手不得手が少なく、初の3200メートル戦も難なくこなしてくる可能性は高いでしょう。
適性評価:★★★★
素質評価:★★★
近親に2007〜08年北米年度代表馬Curlinがいる一族で、母の半兄には重賞3勝馬レッドスパーダ(2010年東京新聞杯、2013年関屋記念、2014年京王杯SC)がいます。ハーツクライ産駒の本馬はストライド走法の中長距離馬に出ていますが、ハーツクライ×キングカメハメハ×Storm Catはマイル重賞2勝馬イルーシヴパンサーと同じ組み合わせで、3200メートルへのさらなる距離延長は大きな課題となりそうです。
適性評価:★★★
素質評価:★★
母ディープラヴは未勝利馬ですが、その父は近年の超長距離路線を牽引する大種牡馬ディープインパクトで、本馬の半姉ディヴァインラヴは2021年菊花賞で3着と好走しています。ドレフォン産駒の本馬も母譲りの豊富なスタミナが持ち味で、昨年は天皇賞春5着、メルボルンC2着など超長距離路線で堅実な活躍。勝ち味に遅い馬ではありますが、今回も堅実な末脚に期待したい一頭です。
適性評価:★★★★
素質評価:★★★
※解説していないレースや出走馬についてはnote()で公開中https://note.com/keibaotaku
動画はこちら著者:坂上 明大