気軽に入れて、その町その店独自の味が楽しめる――老若男女に愛されるカルチャーとして人気を博している「町中華」にフォーカス。VAGUE編集部オススメのお店の魅力を紹介していきます。
●昭和のラーメン、そして定食が愛され続ける創業74年の中華料理店神楽坂駅から徒歩約8分、早稲田通り沿いに昔からある中華料理と定食の店、五芳斉。
「主人が生まれた年に店ができたから、もう74年になりますね」と話す店主の森下よし枝さん。現在は一人で店を切り盛りしています。
「元々は主人と2人でやっていたので、唐揚げなど習っている料理は出せるんだけれど。酢豚はね、下ごしらえは習ったんだけれど、作ったことはなかったので、メニューには加えませんでした」と明るく笑いながら話します。
店のメニューは、ラーメンや麻婆豆腐などの中華料理のほか、アジフライやコロッケなど洋食も。そして定食になると、鶏唐揚げ・コロッケセット800円や麻婆豆腐・鶏唐揚げセット900円など、2つのメニューを味わえるものも色々。そのため、中華料理のお店としてよりも、街の食堂としての需要が高い店でもあります。
神楽坂といえば、早稲田大学と法政大学や東京理科大の間にあり、学生も多く住む街。昔からずっと、お腹を空かせた若者が足しげく通う五芳斉の、おすすめの3品を紹介します。
●五芳斉ならまずはこれ! 王道の中華そばの味わい「ワンタン麺」一口味わうと、昭和の時代に食べた中華そばを思い出すような、懐かしい味わいのワンタン麺。醤油がキリッときいたスープに細麺、メンマにナルト。初めてなのに、子供の頃の記憶がブワッと蘇ってくる味わいです。
ワンタン麺800円。濃い醤油のスープがどこか懐かしい美味しさ「義父の代からずっと変わっていないんですよ。スープは鶏ガラ、昆布、ネギに醤油とチャーシューのタレを入れています」。
鶏、昆布だからこそのスッキリした味わいは、ぜひこのまま残してほしい! 東京育ちならこのスープ、誰もが懐かしくて大好きな味です。
●ケチャップたっぷりで嬉しくなる「オムライス(半ラーメン付き)」
出てきたのは、オムライスに普通サイズのラーメン、そしてサラダやおしんこなど。なんかすごいボリュームたっぷり! そして一口食べてあれ? オムライスの中、チキンライスじゃない!
「うちのオムライスの具はチャーシューとタマネギなんですよ」と店主。なるほど! 中華料理屋さんのオムライスならでは、ですね。
もちろんラーメンは、ワンタン麺と同じく、醤油がキリッときいたスープに細麺。これで900円はお得すぎる!
●肉好き歓喜! 鶏肉&豚肉の「焼肉・鶏唐揚げセット」豚にするか鶏にするか、炒め物にするか揚げ物にするかなんて悩まなくてオッケー! それが焼肉・鶏唐揚げセット。こちらにもお新香とサラダがセットになっているので、背徳感低め。しかも具だくさんな豚汁もついているので、バランス完璧です!
「サラダのドレッシングや焼肉のタレは自家製なんですよ」と店主。ドレッシングはたまご入りのため、毎日作っているとのこと。ワンオペで調理をするだけではなく、自家製でタレやドレッシングを作っているというのに驚きです。
焼肉・鶏唐揚げセット900円。目玉焼きものって、もぉこれはご飯が進む!近くに住んでいる学生さんや独身者はもちろんですが「昔、ここの近くにあった会社の人も、たまに顔を出してくれるんですよ」。
馴染みのお客さんが顔を出すと、嬉しくて、楽しくおしゃべりをすると話す店主。「もちろん手が空いているときだけですけど、お客様とお話しできて楽しいです」。
最寄駅の神楽坂駅からは多少歩くけれど、それでも店主の笑顔を見に、通いたくなってしまう「五芳斉」。昔ながらの中華そばを食べたくなったら、また来たいと思います!