職場にイラっとさせられる苦手な人がいるだけで、会社に行きたくないと思うことは誰にでもあると思います。職場は「仕事をする場所」と割り切ってしまえればいいのですが、どうしても自分をイラつかせてくる上司、部下、同僚はいるもの。そんな人の職場での振る舞いに対処するには、どんなことを意識したらいいのでしょうか。

●あなたの職場にもいる! 周りをイラつかせる人たち

 まずは職場で周りをイラつかせる人の言動をピックアップしました。

1・話が長く、結論までが遠い

 できればサクサク仕事を進めたいのに話の長い同僚にイライラすることも。自分が喋りたいだけの人もいますが、結論が出ないことをああでもないこうでもないと続けられると聞く方もストレス。会議や打ち合わせなどもそんな人のせいで長引きがちです。

2・報・連・相が足らない

 事後報告が多く、トラブルが起きてから「なんでもっと早く言わないのか」となったり、「あの件はどうなってる?」と聞かないと話さない、そんな報連相不足の部下にイラつく上司の人も多いよう。責任感が強く人を頼れないケースもありますが、自分勝手な個人プレーに腹が立つことも。

3・仕事を丸投げしてくる

 「これやっといて」と大した説明もなく相手の状況も確認せず仕事を丸投げしてくる上司。仕事を振り分けて部下を働かせるのは上司の役目ですが、面倒なことを部下や派遣社員に押し付けている人もいるよう。きちんとした指示や納期の可否まで確認してほしいところ。

4・居所不明、電話に出ない

 席を外していることが多くどこにいるのか分からない、なかなか携帯に出ない、など勤務中に居所不明になりがちな人にイライラすることも。そんな人はサボり癖があることも多く、「あの人は何をやっているんだ」と真面目に働く社員をイラつかせます。

5・自慢話や武勇伝が多い

 仕事に役立つ過去の案件等の話ならいいですが、単に「俺が若かった頃は」的な自慢や武勇伝を披露するのが大好きな上司は、部下をイライラさせます。また同期間での仕事自慢や出世自慢も意外とデリケートなトピックで、相手に比較されているような嫌な気分になることも。

6・ミスをしても言い訳が多い

 ミスをしてしまった時に、「仕事量が多過ぎた」「一応確認したはず」など言い訳が多い社員も周りをイラつかせます。失敗は仕方のないことですが、まず謝ることができず、他の人やシステムのせいにしたり、責任逃ればかりする同僚にムカっと来ることも多いでしょう。

7・相手を「責める、詰める」言葉遣い

 上司というだけで偉そうに「何度言わせるんだ」「出来ないなら出来ないと言って」「なんで出来ないの?」など部下を詰めたり、責めたりする逃げ場のない強い言葉を遣う人にイライラすることも。感情的にキツい言葉を吐く人がいると、言われた本人だけでなく周りも嫌な気分になります。

●覚えておきたい、イラつく相手への対処法

 上記のような嫌な人が1人もいない職場などは滅多にありませんし、周りをイラつかせる人が変わる可能性もそうはありません。イライラの元となる人をどうにかしたいと考えるよりも、たとえば以下のように自分の意識を変えて面倒な同僚と接することの方が、手っ取り早いストレス回避となります。

・リアクションは薄めにし同調しない

 イラつかせる人の言動を肯定したり調子を合わせてしまうとさらに増長するので、余計な言葉は挟まず「へぇ、そうなんですか〜」くらいの薄い反応を心掛けましょう。興味の無さをアピールできます。

・時には自分も手を抜き、無理し過ぎない

 イラついてストレスを溜める側は、真面目に働いている人に多い傾向が。「私はこんなに頑張っているのに」と思うと他人へのイライラも増えるため、時には肩の力を抜いてラクする日も大切です。

・ずっとデスクにいないで移動する

 近い席にイライラの対象人物がいると、それだけで1日中ストレスフルなこともあります。できるだけランチは外に行く、デスク以外の共用スペースも利用する等、物理的に距離をとることも意識してみましょう。

・相手に期待せずドライに接する

 相手を変えたい、分かってもらいたい、と考えるとイライラは加速します。自分の心の平穏を保つためには相手に期待せず、まさに「ビジネスライク」にドライに接し、深入りしないこともポイントです。

 職場での人間関係は大きなストレスの要因となります。しかし転職したり環境を変えてみても、1人や2人、必ずあなたをイラつかせる人はいるもの。そんな人と関わらなくてはならない時は、相手への不満を膨らませてぶつかるよりも「味方でも敵でもない」態度で接し、自分の心を守ることを第一に考えて対応するのがベストです。