仕事をもうひと踏ん張りしたいとき、友人と“オール”で遊ぶとき、ここ数年、手にする機会が増えたのが、いわゆる「エナジードリンク」です。コンビニエンスストアで手軽に購入でき、見た目も普通の清涼飲料水とほぼ変わりのないデザインということもあり、若者を中心に大人気。現代の“気付け薬”と言ってもいいかもしれません。

●5年間で101人も病院に搬送

 ただ、そのエナジードリンクですが、2017年6月12日付の「朝日新聞」によると、乱用によって「カフェイン中毒」を引き起こすケースが急増とのこと。5年間に101人もの人が病院へと搬送され、死者も3人に及んだと伝えています。

 そもそもですが「エナジードリンク」は、以前から販売されている「栄養ドリンク」が何が違うのでしょうか? エナジードリンク「X-PLOSION」を販売している同サイトでは、医薬品として登録されると栄養ドリンク、炭酸飲料として登録すればエナジードリンクであるとなっていますが、説明だけ見ると大きな違いがわかりづらい部分はあります。

  “手に取りやすい”という点から10代の少年少女に悪影響を及ぼす可能性について、「AFP BBニュース」が大きく伝えたのは、2011年のことでした。当時14歳の少女が「モンスター・エナジー」を大量摂取したことでカフェイン中毒となり、心臓の不整脈により死亡したとし、家族が製造会社相手に訴訟を起こしたという事件です。

●コーヒー、エナジードリンクの許容量は?

 ここで問題になったのはカフェイン量でした。エナジードリンク、またコーヒーにも含まれるカフェインは眠気覚まし、集中力アップといったメリットがある一方で、摂取しすぎることで依存度が高まってしまうことがよく知られています。問題はその摂取量で、ニュースサイト「NIKKEI STYLE」は「欧州食品安全機関(EFSA)」が2015年に発表したデータを参照する形で、安全とみなしたカフェイン量を発表しています。

 その量は、成人なら1回に体重1kg辺り3mg、1日に同じく5.7mg。未成年は1日に3mg、妊婦や授乳婦は1日200mgとなっています。例えば体重60kgの成人だとした場合、1日に摂取しても安全なカフェイン量は180mgです。この数字をカフェインが含蓄した飲料に照らし合わせると、どうなるのでしょうか。

 レギュラーコーヒーが100ml辺り60mg、煎茶が同じく20mgとなっています。では、エナジードリンクはどうでしょうか。代表格と言える「レッドブル」の公式サイトによると250mlの「レッドブル1缶には80mgのカフェインが含まれています」と記載されています。コーヒーは300mlでちょうど180mgに達し、レッドブルなら2缶飲むくらいが適度な量のようです。

 とはいえ、気づかぬうちに量が増えてしまうのも、カフェイン入り飲料の難しい部分でもあります。カフェインが体内で代謝され、血中濃度が半減する期間は4〜6時間かかるとされます。「過ぎたるはなお及ばざるが如し」ということわざ通り、嗜好品として楽しみ、飲酒などと同じように扱うのが間違いなさそうです。


<参考サイト>

・朝日新聞:カフェイン中毒
http://www.asahi.com/articles/ASK6D4D3RK6DPLBJ004.html

・X-PLOSION
http://x-plosion.jp/shout/エナジードリンクと栄養ドリンクの違いって何?/

・カフェイン過剰摂取
http://www.afpbb.com/articles/-/2908471?pid=9720273&utm_source=yahoo&utm_medium=news&utm_campaign=txt_link_Tue_p1

・レッドブル
http://energydrink-jp.redbull.com/caffeine