一生の買い物といえば「家」。

 新築に中古、一戸建てから分譲マンション、価格は数千万円から億越えまで、一般庶民にとってはタイミングもふくめてなかなか覚悟のいる買い物です。人生の安定期ともいえる、結婚や子どもが生まれる頃に考え始めるのが「持ち家か賃貸、どちらがお得?」という問題です。

 人口が集中して賃貸が可能で豊富な都市部ならではの選択になります。また、購入するのは一戸建てか集合住宅かという選択もありますが、まずは、「買うか、借りるか」という二択の問題として、その考え方を整理してみましょう。

●損得を決めるのはあなた

 「買うか、借りるか」という検討は、購入を前提になされることが多いので、買った方が有利な論理が展開されがちなところに注意する必要があるでしょう。家計や社会状況を考慮しつつ、販売会社による住宅ローンを組んだ場合と、家賃を払い続けた場合のシミュレーションによって試算することになります。

 シミュレーションはあくまでも未来予測に基づくものなので、「持ち家か賃貸、どちらがお得?」という問題の模範回答は出しにくいというのが実状です。損得を判断して決めるのは「あなた自身」ということになりますが、その判断ために、最低限知っておくべきコトがあります。

●30年で考えてみる

 家を購入する最大の理由に「家賃がもったいないから」というものがあります。ローン返済後は資産となることも購入を後押しする理由になっています。確かに資産にはなりますが、経年劣化による資産価値とトータルコストなど経済合理性から見ていくことが必要です。

 例えば、30年ローンで購入した3,500万円の家に30年住むことを想定します。金利から固定資産税、リフォーム費用を含めた30年間の総支払額がだいたい7,000万円であったとしましょう。そして、この物件を家賃12万円の賃貸に換算すると30年間の賃料(敷金礼金を除外)の概算は4,300万円になります。トータルコストの差は2,700万円です。

 もし、同額の12万円で賃貸していた場合、30年後には2,700万円の蓄財から、同等の中古物件を購入できる可能性がでてきます。つまり、30年後に購入した家の価値が2,700万円より安かったら、借りていたほうが得、高かったら購入していったほうが得、という計算が成り立ちます。

 「賃貸か、持ち家か」問題は、経済合理的に不動産投資と同じように考えることもできるのです。買うか借りるか、居住環境の最終的な意志決定は、感情に流されるのではなく、最低限の計算をふまえてなされることをおすすめします。



<参考サイト>

・持ち家か賃貸か? どっちがお得論争に決着をつける!
http://www.toushin-1.jp/articles/-/3275