セルフ式ガソリンスタンドの数は、ガソリンスタンド全体の3割から4割に達しているようです。かなり一般的になったことがわかります。ただし、セルフだと給油が4分で自動的に停止することを知っている人は意外と少ないかもしれません。これは「4分ルール」と呼ばれているのですが、では一体なぜこういったルールがあるのでしょうか。

●レギュラー・ハイオクは4分もしくは100Lまで

 ガソリンスタンドで給油する際にはレギュラー(赤色)、ハイオク(黄色)、軽油(緑色)の3種類から車に適合するものを選び、ノズルを挿します。レバーを引くと燃料が流れ込むのですが、この燃料が流れ込む時間は4分までと決まっています。ただし例外的に、大型トラックが利用するスタンドの場合、軽油のみ4分以上の給油が可能となっている場合もあるようです。

 ノズルから燃料が流れてくるスピードは毎分30Lから35L。普通車の燃料タンク容量は50L程度から多くても100L程度なので、普通車までであれば通常は4分あれば満タンにできることになります。ただしタンクの状況などによっては4分以上かかることもあり得ます。この場合、満タンにならなくても自動的に給油は停止することになります。

 このいわゆる「4分ルール」を決めているのは消防法です。ガソリンは第4類危険物なので、通常、危険物取扱責任者(危険物取扱者乙4類の国家資格所持者)でなければ扱うことはできないのが基本です。ただしこの点は、1998年に消防法が改正によって、いくつかの条件付きで緩和されました。これにより、セルフ式のガソリンスタンドが設置できるようになり、現在のように広まっています。

 この改正された際に付加された条件の中に、給油量と給油時間、給油ノズルのオートストップ機構、静電気対策といった各種の安全対策を講ずることがあります。こうして、ガソリンとハイオクの給油量は100L、軽油は200Lまで。速度は、毎分30L〜35L(軽油の高速型は毎分35L〜70L)で、時間は4分でオートストップ。給油前には必ず静電気対策をすることと決められています。一方、これは一般の人が給油する際のルールなので、ガソリンスタンドのスタッフが給油する場合には適用されません。

●静電気に注意

 このように一定の条件のもと、1998年の消防法改正によって、危険物取扱資格を持たない一般の人でもガソリンなどを直接給油できるようになったわけですが、ガソリンが危険でなくなったわけではありません。ガソリンの引火点はマイナス40度です。マイナス40度以上の環境にあれば常に可燃性ガスを発生させており、常温で容易に引火してしまいます。

 これは、ほんの少しの静電気でも危険であることを意味します。セルフ式スタンドで給油する前に静電気除去装置に触れる必要があるのはこのためです。特に冬は気をつけなければなりません。もちろん、給油の際のタバコはご法度。また、ライターのちょっとした火花だけでも引火します。給油中は必ずエンジンを停止し、タバコを吸う時には所定の喫煙所に行きましょう。

●セルフ式ではナンバープレートのある車以外への給油は不可

 また、セルフで給油する先は車やバイクなど、ナンバープレートのついた車体だけが認められています。ガソリン携行缶やポリタンクなどへの給油や、ナンバープレートのない車両への給油も禁止されています。こういった行為を行うと、消防法違反として罰せられることがあります。

 ただし農業機械や、小型船舶、発電機などといった用途などでガソリンを容器で持ち帰ることが必要な場合もあるかもしれません。この場合はフルサービスのガソリンスタンドにおいて、スタッフの手で給油する必要があります。またこの時には身分証と使用目的を確認した上で記録を取るといったことがガソリンスタンド側に義務化されています。また、消防法の基準を満たした携行缶を用いて、一台の車で運べる量は22Lまでというルールもあります。

<参考サイト>
セルフガソリンスタンドだけにある「4分ルール」とは?|CarMe
https://car-me.jp/articles/9767
セルフスタンドでは|一般社団法人日本自動車工業会
https://www.jama.or.jp/user/carlife/14.html
【災害に備えて覚えておきたい】ガソリンの購入・運搬・使用・保管の注意点|ベストカーWeb
https://bestcarweb.jp/news/entame/103196