免許を取って間もない車には初心者マーク(若葉マーク)、高齢者が運転する車には高齢者マーク(もみじマーク、四つ葉マーク)を付けます。なんとなく知っているという人は多いと思いますが、これはマナーではなくきちんと定められた交通ルール。ではいつまで(もしくはいつから)、どこにつければいいのでしょうか。また罰則などはあるのでしょうか。詳しくみてみましょう。

●免許取得後通算1年は表示義務がある

 初心者マーク(若葉マーク)の正式名称は「初心運転者標識」とされ、道路交通法第71条の5 第1項で定められている標識です。運転免許を取得して「通算1年未満の人」は、初心者マークを車に貼ることが義務付けられています。またこれは車の種類や、所有者が誰かということとは関係がありません、レンタカーであっても、営業車であっても運転する人がこの条件に合致していれば表示する義務があります。

 また「通算」とされている理由は、違反などで免停となっていた期間があった場合、この期間は免許を保有していた期間に含まれないからです。つまり、免許取得から1年以内に違反や事故などで免停になっていたら、免許を取得してから1年経過していたとしても、その後、運転する場合は初心者マークを貼っておく義務があります。

●周囲の車は配慮義務がある

 初心者マークを付ける位置も決められています。道路交通法施行規則 第9条の6第1項によると、「地上から0.4m以上1.2m以下の位置で、前方と後方から見やすいように」表示すると決められています。前後両方に貼る必要がありますが、フロントガラスやサイドガラスに貼ることは認められていません(内側からでも同じです)。

 道路交通法71条5の4では、初心者マークを付けた車がいた場合、周囲の車が果たすべき配慮義務について示されています。ここでは危険防止のためにやむを得ない場合を除いて、初心者マークをつけている車に対する幅寄せや割込み行為などを禁止しています。もし違反した場合、普通車や二輪車であれば6,000円の反則金に加えて違反点数1点のペナルティが課されます。

●高齢者マーク(もみじマーク、四つ葉マーク)の表示は努力義務

 一方、高齢者マーク(もみじマーク)は正式には「高齢運転者標章」といいます。高齢者が車を運転する場合に貼るもので、貼る場所の規定などは「初心者マーク」と同じです。ただし、これが「初心者マーク」と異なる点は努力義務である点です。このマークは70歳以上でつけることが「推奨」されています。橙色と黄色で半々に彩色された水滴のような形のもみじマーク(1997年からの旧型)と、橙色、黄色、薄緑色、緑色の4色が使われた四つ葉マーク(2011年からの新型)の2種類がありますが、どちらを使っても構いません。

 高齢者マークを貼っている車に対しての配慮義務は初心者マークを貼っている車と同様です。危険防止のためにやむを得ない場合、以外の幅寄せや割込みをした場合は道路交通法違反です。違反した場合、初心者マークに対するものと同様、普通車や二輪車では6,000円の反則金に加えて違反点数1点のペナルティです。

●装着自体を禁止する規定はない

 ここまでみてきた通り、これらのマークが貼り付けられた車に対して周囲の車両は、意識的に距離をとることになります。では安全のため、と免許取得後1年間を過ぎて「初心者マーク」を付けていたり、また70歳に達する前に「高齢者マーク」を付けていたりすると、違反になるのでしょうか。結論から言えば装着そのものを禁止する規定はなく、罰せられることはありません。ただし、この場合その車が幅寄せや割り込みがあっても、行為を行ったものに対しては上記の罰則は適用されません。

 ただし、幅寄せや割込みといった行為はそもそもたいへん危険な運転です。悪質性の度合いによっては「あおり運転」とみなされる可能性があります。またこれによって事故がおこれば「危険運転致死傷罪」に問われる可能性もあります。こういったマークをみたら、距離を取りながら注意して運転する必要があることは変わりません。

<参考サイト>
道路交通法(初心運転者標識等の表示義務)第七十一条の五|e-gov法令検索
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=335AC0000000105
道路交通法施行規則(初心運転者標識等の表示)第九条の六|e-gov法令検索
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=335M50000002060