米国メディアの報道によると、ライドシェア大手「滴滴出行(DiDi Chuxing)」が、今夏予定されている新規株式公開(IPO)から1〜2年後(早ければ2022年)に、傘下の地域コミュニティ(=社区:中国の行政区画の一形態)向け共同購入サービス「橙心優選(Chengxin Youxuan)」をスピンオフ上場させる計画を立てているという。

これに先立ち、滴滴出行はIPO申請に向け準備を進めており、今夏ニューヨークで上場予定だと報じられていた。

関係者によると、滴滴出行は投資家保護を手厚くするために食品雑貨事業の資金調達を急いでおり、IPO実施までに完了させたい意向だという。タームシートには、橙心優選が5年以内にIPOを実施しない場合は親会社(滴滴出行)の株式に転換するという付帯条件が含まれている。

今年3月、スーパーマーケットチェーングループ「物美集団(WUMART)」は、橙心優選と1億ドル(当時約110億円)を上限とする対価で後者の2%以下の株式を引き受ける株式売買契約を締結した。資金調達後の橙心優選の評価額は50億ドル(当時約5400億円)に達している。

現在、社区向け共同購入サービスにおける競争は日ごとに激しさを増しており、橙心優選もここに大金をつぎ込んでいるが、いまだに優位に立ててはいない。社区向け共同購入サービス各社が掲げる2021年のGMV(流通取引総額)目標値は、生活関連サービス大手「美団(Meituan)」傘下の「美団優選(Meituan Select)」が年間2000億元(約3兆3900億円)、ソーシャルEC大手「拼多多(Pinduoduo)」傘下の「多多買菜(Duoduomaicai)」が1500億元(約2兆5400億円)であるのに対し、橙心優選はわずか1000億元(約1兆6900億円)だ。