世界のEV業界をリードする米テスラが中国に生産拠点を置いたように、代替肉の世界でも同様の動きが起こっている。今月8日、植物由来の代替肉を製造・販売する米ビヨンド・ミート(Beyond Meat)が中国工場を建設すると発表、同日の取引終了後に株価が急騰した。

代替肉製造を手がけるグローバル企業で、主要生産拠点を中国に置く企業は世界初となる。発表後、同社の株価は上昇し続け、9月17日時点で、昨年9月のナスダック上場時の25ドル(約2650円)の6倍以上に相当する156ドル(約1万6240円)をつけた。時価総額は約90億8000万ドル(約9540億円)に達している。

すでに中国・浙江省嘉興市の経済技術開発区と協議を締結しており、同地に工場を建設する。数カ月以内には牛・豚・鶏の代替肉の試験生産に入り、来年初めには全面的に稼働する計画だ。

ビヨンド・ミートの製品は、すでにスターバックスコーヒー、ケンタッキー・フライド・チキンなどの飲食店チェーンやアリババ傘下の生鮮スーパー「盒馬鮮生(Hema Fresh)」などと提携する形ですでに中国市場で流通している。今回の工場建設は中国市場でのさらなる事業拡大を目指すことを意味する。

同社のCGO(最高事業成長責任者)チャック・ムース氏は、中国が代替肉市場にとって重要な市場の一つだと指摘。中国では植物由来の食品に対する消費者の関心が増してきており、市場参入の好機とみた。

ビヨンド・ミートは今年第2四半期、純利益が前年同期比69%増の1億1300万ドル(約120億円)となっており、本国市場以外の占める割合が全体の15%にあたる1700万ドル(約18億円)に達している。中国市場の開拓を続ければ大幅な成長が見込めるだろう。

市場調査大手マーケッツアンドマーケッツによると、食肉代替品の世界市場は2023年までに64億3000万ドル(約6800億円)規模に拡大し、中でもアジア太平洋地区の成長が最も顕著になる予想だ。とくに中国は世界最大の肉類消費国で、世界の4分の1を占めている。豚肉に至っては世界の豚肉の半分が中国人の胃袋に収まっているという。

ビヨンド・ミート中国工場のニュースを受け、サプリ製造「東宝生物(Dongbao BioTech)」、包装食品「美盈森集団(MYS Group)」、食肉加工「金字火腿(Jinzi Ham)」、キノコ類生産「雪榕生科技(Xuerong Bio-Technology)」、香料製造「華宝香精股份(Huabao Flavours)」など中国では食品関連企業が軒並み株価を上げている。
(翻訳・愛玉)

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