デジタル3D地図サービスプロバイダーの「AIRLOOK(埃洛克航空科技)」は、中国検索最大手のバイドゥ(百度)が手掛けるAI技術プラットフォーム「百度大脳(Baidu Brain)」上のARプラットフォーム「DuMix AR」と共同で、バイドゥのイノベーションフォーラム「百度世界2020」の公開セミナーにおいて観光商業地区向けのARアプリを紹介した。

このアプリは、AR技術を使ってマーケティング用アイテムを実店舗の入り口に投影できる。北京の歴史的な観光商業地区「大柵欄」を訪れた観光客がモバイル端末のカメラを通して街並みを見ると、店舗からの広告、マーケティングイベント、インタラクティブゲームなどの情報を得られるほか、ブランドの紹介、割引情報などのコンテンツにもアクセスできる。これ以外に大柵欄の観光、買い物、レストランなど各ポイントへのARナビ機能もある。

AIRLOOKは2015年に設立され、3D高精度地図に関するデータ収集、作成、運営、アプリ開発までのサービス全般を手掛けている。今年8月には高精度3D地図「AirlookMap」を正式リリースし、3D地図データのオンライン呼び出しを実現した。この製品をベースに中国国内の10省、計30都市のオンライン3D地図を次々とリリースしており、スマートシティ建設などに関する科学研究や産業分野で活用される見通しだ。

今回のARアプリでは、モバイル端末のカメラに映し出された景色の位置情報や端末の向きや傾きを取得してARコンテンツを表示するが、そのベースとして重要なのが高精度3D地図だ。百度大脳のDuMix ARの位置検出サービスプラットフォーム「VPAS」は、開発者がインタラクティブなARアプリを開発する際に、通常のスマートフォンを用いて自らデータを収集し、それを分析処理した後に高精度3D地図を構築することができる。これによってユーザーは屋内・屋外の様々な場面でARアプリを立ち上げ、位置情報に基づいて情報を取得したり、ナビサービスを利用したりすることができる。DuMix ARの位置検出と拡張現実技術(VPAS)によってこれまでに、北京の円明園では実際の遺跡の上に「大水法」の全貌がデジタル復元され、泰山観光区には中国国内初のARスマート観光ガイドが導入された。

今回の提携によってAIRLOOKはバイドゥのVPASプラットフォームと共同で、開発者が直接呼び出せる高精度3D地図を提供し、データ収集にかかる労力と時間を低減する。これによってVPASの機能が屋外の商業シーンで活用され、ARを媒介として売り手のブランド側と消費者の間のコミュニケーションが深まり、商品の売り上げに貢献することが期待される。

大柵欄観光商業地区の高精度3D地図

また、百度大脳のDuMix ARはAIRLOOKと提携して、AR向けのベースマップを編集できるプラットフォーム「ARKey」を構築する。

ARKeyはDuMix ARとAirlookMapを下層レベルで連携することにより、専門的なプログラミング経験がないユーザーでも、高精度3D地図データを呼び出してそれを読み込み、インタラクティブな素材を3D空間の任意の位置に挿入し、スマホ端末に表示させるARコンテンツの作成が可能になる。ARKeyによってコンテンツ編集とリリースプロセスが大幅に簡略化されるため、ユーザーはARコンテンツの企画により専念することができ、顧客の誘導、開拓、ビジネス化などの目標を実現することが容易になる。

ARエディタによってインタラクティブ素材の挿入、コンテンツリリースが簡単に

今後、DuMix ARとAIRLOOKは提携を深め、ARコンテンツのナビやマーケティング領域での普及を推進するために導入事例を増やしていく。(翻訳・普洱)

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