【AFP=時事】仏パリ郊外で教師のサミュエル・パティさんが首を切断され死亡した事件を受け、フランス各地で18日、大規模なデモが行われた。パリ中心部のデモには数千人が参加。授業でイスラム教の預言者ムハンマドの風刺画を見せ殺害されたパティさんに連帯を示した。

 パリ中心部のレピュブリック広場では、デモ参加者らが「思想の全体主義に反対」「私は教師」などと書かれたポスターを掲げた。同広場のデモに参加したジャン・カステックス首相はツイッターに、「私たちを怖がらせることはない。私たちは恐れていない。私たちを分断させることはない。私たちがフランスだ!」と投稿した。カステックス氏とともに、ジャンミシェル・ブランケール国民教育相、アンヌ・イダルゴパリ市長、内務省のマルレーヌ・シアッパ副大臣も同広場のデモに参加。シアッパ氏は「教師、教育宗教分離論、表現の自由を擁護する」ために参加したと語った。

 2015年にイスラム教の預言者ムハンマドの風刺画を掲載し12人が殺害された仏風刺週刊紙シャルリー・エブド本社襲撃事件の際、世界中に広まった「私はシャルリー」に共鳴し、デモ参加者の中には「私はサミュエル」と繰り返し唱える人もいた。他にも、デモ参加者は大きな拍手喝采の合間に「表現の自由、教える自由」と声をそろえて訴えた。

 この日、仏南部ニースでも数百人が集まりデモを開催。ニースは2016年7月14日の革命記念日、群衆にトラックが突っ込み86人が死亡した事件が起きた場所だ。デモに参加した学生のヴァランティーヌ・ミュールさんは「現代、誰もが危険にさらされている」と述べ、変革を訴えた。現地当局によると仏東部のリヨンでも約6000人が集まり、南部トゥールーズでは約5000人が集結。他の都市でもデモが予定された。

 パティさんは16日午後、パリ郊外にある勤務先の学校からの帰途、男に襲われ首を切断され殺害された。 【翻訳編集】AFPBB News