和歌山県内の飲酒運転根絶を目指して県警は、夜間に繁華街などを通行する機会が多いタクシー運転手から、情報提供や通報に協力してもらう制度を導入した。県タクシー協会加盟の48社約1200台の運転手が目を光らせ、悲惨な事故につながる悪質な飲酒運転に対する抑止効果を狙う。

 県警と県タクシー協会が19日、協定を締結した。全国でも珍しい取り組みで、署単位での導入例はあるが、都道府県警単位では初という。

 協定は、タクシー運転手が業務中、蛇行運転や飲酒後に運転席に乗り込もうとしている人らを見た場合、速やかに110番通報し、車の特徴やナンバー、運転者の格好などを伝えてもらう内容で、通報を受けた署が捜査を進める。県警は常習的に飲酒運転している人、それを容認する飲食店などの情報も求めている。

 県警によると県内の交通事故件数は毎年減少し続けているが、このうち飲酒事故は2015年30件、16年37件と増えた。飲酒運転による死者は15年4人、16年3人で、今年も5月末までに、すでに1人が亡くなった。

 県内で事故件数が減少する一方で、飲酒事故が増えていること、07年の飲酒運転厳罰化から10年がたち、意識の希薄化が心配されることから取り組みを決めた。

 調印式では、県警の宮沢忠孝本部長と県タクシー協会の川村昌彦会長が、県警本部で協定書にサインした。