和歌山県田辺市江川で19日、住矢(すみや)の組み立てがあり、8人が約6時間かけて完成させた。

 住矢は笠鉾(かさほこ)の前を走って厄をはらい、清める重要な役割を果たす。祭りで江川地区が担ってきた特別な役目。

 衣笠とも呼ばれ、高さは約2・4メートル。上部に約1メートルの垂れ幕を付けた直径約1・6メートルの笠がある。最上部に、ご神体として枝ぶりが7〜9段の松を付ける。重さは20キロを超える。

 祭りでは、住矢頭を含む6人が交代で持つ。この「住矢持ち」は世襲が原則となっている。

 組み立てをする日は19日と決まっており、住矢のお宿を務める古田政太郎さん(82)宅で住矢頭を長年務めた川嵜修生さん(65)が組み立てを指導した。

 住矢は民家の立て込む狭い路地も通るため、屋根などに当たって笠の木製の骨組みがひび割れすることがあり、今回も一部を取り換えた。また、9段の松を付けた。

 作業終了後、川嵜さんは「順調に組み上がり、準備が整った」とほっとした様子。古田さんは「住矢と行動を共にするのは息子にまかせ、私は自宅で笠鉾をお迎えする。無事に終えられれば」と緊張気味に話した。