気象庁の橋田俊彦長官が1日、和歌山市の県自治会館で県内市町村長らを対象に防災対応について講演した。近年、雨の降り方が変化し、雨に伴う災害は局地化、集中化、激甚化しているとした上で「これに対応するため、気象庁は危険度や切迫度の情報を分かりやすく提供していく。うまく防災に役立ててほしい」と呼び掛けた。

 県内市町村長らが防災や危機管理について見識を深める研修会「県市町村長防災危機管理ラボ」で講演した。

 橋田長官は大雨の発生回数は増え、雨に伴う災害は局地化、集中化、激甚化していると指摘。その背景に地球温暖化があるといい、ここ100年で世界で0・72度、日本で1・1度、和歌山市では1・5度、串本町潮岬では1・1度上がっているという。

 将来については、気象庁が3月に公表した予測で、21世紀末は20世紀末に比べ、1時間に50ミリの「滝のように降る雨」の回数が全国的に平均2倍に増える一方、干ばつの危険性も上がると紹介。台風が日本に接近する日数は減るが、台風の最大風速が強くなると予測されているとした。

 気象庁は気象の変化に対応するため、危険度や切迫性の情報を分かりやすく提供する必要があるとし、5月から時系列で危険度を色分けした分かりやすい表示にし、数日先まで警報級の現象になる可能性を知らせるようにした。7月からは浸水や洪水の危険度を地図上で示す取り組みを始めており「これらの情報を、防災体制にうまく活用してほしい」と話した。