和歌山県串本町と友好都市提携を結んでいるオーストラリアのトレス市から2日、イェン・ロバン副市長ら5人が同町を訪れた。田嶋勝正町長を表敬訪問し、友好関係をより強固なものにしていくことを確かめ合った。7日まで滞在し、串本木曜島遺族会との懇談会、施設や観光地の見学、串本まつりの串本節総踊りへの参加などを予定しており、町民との交流を深める。

 トレス市はオーストラリア北東部ヨーク岬半島とパプアニューギニアの間に位置する、トレス海峡に散在する7島とヨーク岬半島先端部2地域を統括する行政区を管轄。行政本部が置かれる木曜島には、教育や医療、観光などの施設が集中しており、中心的役割を果たしている。

 明治以降、木曜島を含むトレス海峡地域では、高級ボタンや装飾品の材料となる白蝶貝の採取に日本人約7千人が従事。このうち和歌山県出身者が8割を占めたといわれている。過酷な労働から、潜水病などにより約700人の日本人が亡くなった。このうち、串本町出身者は162人で、木曜島の日本人墓地には127基の墓があるという。串本町から木曜島へは墓参団が定期的に訪問しており、2011年には友好都市宣言の合意文書の調印式を同町でした。

 今回訪れた一行は、ロバン副市長の他、夫人のアリスさん、市議のガブリエル・バニさん、同市企業・地域振興部長のアンドリュー・ブラウンさん、串本町にルーツを持つ現地の芝崎ロンダさん。市長が交代したため、そのあいさつと町内視察が目的で、市長の家族に不幸事があったため、副市長が代理で訪れた。