和歌山県古座川町平井の住民や和歌山大学の学生らが、地域を活性化させようとつくっている団体「農村資源研究所」(湯崎真梨子代表)主催の講座「むらの宝と仕事を学ぶワークショップ」が始まった。田舎暮らしに興味のある県内外からの参加者が、12月まで4回計7日間、平井にある耕作放棄地を利用してダイコンの栽培に取り組むとともに、地域の産業について学ぶ。

 湯崎代表は和大産学連携イノベーションセンターの客員教授で、農村社会学が専門。フィールド調査やユズの収穫支援で長年、学生と一緒に平井を訪れる中で、ユズ栽培が盛んでよく売れているが、高齢化が進み作業が大変で、耕作放棄地も増えている状況を実感。同研究所を立ち上げ、耕作放棄地の再生や農山村の暮らしの持続を目的に、今回講座を初めて開催した。県の「和みのむら活性化支援モデル事業」の補助金を受け、3年間実施する。

 本年度1回目の講座はこのほど、2日間あり、新宮市や田辺市の他、大阪府や東京都などから参加した。

 初日は、農事組合法人「古座川ゆず平井の里」の体験交流施設「ゆずの学校」で、湯崎代表がワークショップの趣旨を説明し、参加者が自己紹介した。ミニ講義では、湯崎代表が「耕作放棄地の現状と生業(なりわい)を学ぶこと」、同法人の統括責任者、倉岡有美さんが「古座川ゆず平井の里の取り組み」、同法人常務理事の宇田篤弘さんが「畑づくりの基礎」をテーマに話した。

 その後、平井にある耕作放棄地へ移動し、参加者が同法人代表理事の羽山勤さんから畑作りについて教わった。平井では、50年ほど前からユズを導入し、元々あった田んぼから転作していったという。今回は、約100平方メートルを利用し、年間を通してダイコン栽培に取り組む。最初の作業として、茂った草を刈り、園地を整備。イノシシやシカなどの獣害対策のため、くいを打って網を張った。