和歌山県の田辺市・西牟婁郡PTA進路指導協議会は3日、来年度の入学定員の維持拡充を求め、県教育委員会に陳情した。今春の高校入試について、田辺・西牟婁で普通科を中心に多くの不合格者が出て混乱があったとして「希望する子どもが地元の高校に通えるようにしてほしい」などと訴えた。

 「田辺市PTA連合会」の土山徹会長、「西牟婁郡PTA連合会」の山本孝司会長ら地元PTA連合会関係者7人、地元選出県議、県教委職員が出席。「西牟婁郡PTA連合会」の北尾晃男進路指導部長が宮下和己県教育長に陳情書を手渡した。

 本年度入学者の定員は、神島の普通科が前年度より1学級(40人)減の120人になったが、入試では大幅に上回る154人が受験。田辺普通科にも定員240人に253人が受験するなどし、田辺・西牟婁の高校では約50人が不合格となった。

 これについてPTA側は「出願状況の発表を新聞で見た保護者から『いったいどうなるのか』など不安の電話が、かなりあった」「不合格になったが、すでに地元に追募集の空きがなく、子どもらは地域外に進学するしかなかった」などの意見があった。

 やむを得ず地域外に進学した場合も「電車の本数が少なく、乗り遅れれば授業に出られない」「下宿も経済的負担が大きい」などの問題を訴えた。

 これに対し、宮下教育長は「田辺・西牟婁だけでなく『和歌山の子どもは和歌山で育てる』と県全体として考えてきた。総合的に判断してきたことをご理解いただきたい」とした。その上で、来年度入学者定員については「情報をしっかり集めている。新たな要素を加えて慎重に検討していきたい」と答えた。