原発の使用済み核燃料から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定に関し、国が公表した「科学的特性マップ」で和歌山県紀南地方の沿岸部が「最適」とされたことについて、紀南6市町の首長は「適地とは思えない」と否定的な見解を持っていることが紀伊民報の調査で分かった。

 串本町の田嶋勝正町長は「最終処分場の必要性は十分理解する」とした上で、「巨大地震の発生が予測される地域が適切な場所と思えない。後世に危険を残せない」、すさみ町の岩田勉町長も「防災、減災に取り組んでいるのに、災害が起きた際に、より被害が広がる可能性を持つ施設は好ましくない」と述べた。

 国の進め方にも疑問や注文が出ている。みなべ町の小谷芳正町長は「色分けされたマップを国から急に示されただけで、どういう基準で決めたか分かりにくい。町民に説明する資料もない」、白浜町の井澗誠町長は「国は積極的に情報を公開し、丁寧に理解を求めていくべきだ」と指摘した。

 田辺市の真砂充敏市長は「受け入れるつもりはない」とした上で、「政府が責任を持って進めるべきだ。一地方自治体に受け入れ判断を求めるものではない」、上富田町の小出隆道町長も「1町だけで判断できる問題ではない」と主張した。