和歌山県紀南地方の海岸で、ウツボの天日干しが見られるようになった。冬の風物詩で、竹ざおなどにつるされ、寒風に揺れている。5日間ほど干した後、主につくだ煮にされる。すき焼きや正月のおせち料理にも使われる。

 串本町有田の松村昌一さん(79)は今月上旬からウツボ漁を始めた。沖合に沈めた円形の戻り籠を朝に引き上げ、中に入ったウツボを取り出して背開きする。それを妻の静美さん(71)が竹串を刺して広げ、竹ざおにつるしている。町内では海岸だけでなく、家の軒先にもつるしており、漁師町の風情が漂う。

 近年、漁獲は減る一方で今季も少なめだが、「冬の楽しみ」と2月上旬まで続ける予定。つくだ煮にして知人や親戚にも分けるという。