従業員31人以上の和歌山県内企業で働く65歳以上の常用労働者数は、1万485人(2020年6月時点)で、ここ10年で3・5倍に増えたことが分かった。和歌山労働局は、少子高齢化が進んでいることや、高齢者の雇用制度の浸透が要因ではないかとしている。
 和歌山労働局が毎年「高年齢者の雇用状況」を公表している。今回は従業員31人以上の企業1099社の状況をまとめた。
 60〜64歳の常用労働者数は1万1619人。ここ10年ほどは1万1千人前後で横ばいとなっている。一方、65歳以上は増加。2010年の2941人から11年に2843人に減少したが、その後は右肩上がりに増え、15年に5千人、20年に1万人を超えた。
 60歳以上では2万2104人で、11年の1万3119人から1・6倍になった。全年代に占める割合も、18年は14・7%、19年は15・5%、20年は16・6%と増えている。
 高年齢者雇用安定法は、事業主に対し、労働者を65歳まで安定して雇用するよう義務づけている。今回の調査では、1099社すべてが措置を取っており、19年に続き100%となった。
 措置の内訳は「継続雇用制度導入」が最も多い75・9%。このうち8割程度が希望者全員を対象とし、残りは経過措置として対象者を限定している。「定年の引き上げ」が21・3%、「定年制の廃止」が2・8%で、割合は全国と同様となった。
■就業確保、70歳までに 4月から改正法施行
 高年齢者雇用安定法の改正法が4月に施行されるのに伴い、事業主は70歳までの就業を可能にする努力義務が求められることになった。労働局は関係機関などと連携し、企業に周知していきたいとしている。
 20年時点で、70歳以上も働ける制度がある企業は360社で、全体の32・8%。前年より28社増えた。66歳以上も働ける企業については387社で35・2%。29社増えた。