新型コロナウイルスの感染拡大を受け、和歌山県田辺市湊の飲食街「味光路」や田辺飲食業組合の関係者が2日、市に対し、協力金をセットにした独自の休業要請の仕組みをつくるよう要望した。飲食店はたびたび、自主休業を余儀なくされており、「業界全体が疲弊している」と窮状を訴えた。
 7月の「第5波」以降、田辺保健所管内では感染者が200人を超えている。行政が外出自粛を要請していることもあり、味光路では盆以降、人出が激減している。
 この日、田辺飲食業組合の松浦哲浩組合長ら5人が田辺市役所を訪れ、真砂充敏市長に嘆願書を手渡した。
 嘆願書では「自主的に休業している飲食店は収入がなく、従業員の雇用や店舗の維持を考えると、これ以上は困難。行政が強いリーダーシップを発揮してほしい」と強調。市独自に休業要請を出し、休業日数に応じ協力金を給付する施策を求めている。
 松浦組合長は「特に味光路は大打撃を受けている。いつまでこんな状況が続くか分からず、一時的な支援金ではしのぎ切れない。今後、感染が拡大した際、休業要請など安全安心を回復するための一定のルール作りを今から考えてほしい」と話した。
 真砂市長は「休業要請は対象のエリアや店の設定が難しい。ただ、状況に応じ、適宜判断したい」と回答。「厳しい状況は認識している。事業者への支援金を議会の協力で即日可決するなど、異例の対応も取った。県も類似の支援策を打ち出している。十分ではないが、急場をしのぐ一助にしてほしい」と述べた。